第79話 そして物語は…
あれから、季節は巡った。
南方の小さな村、緑豊かな森のほとりで、蒼真と凛花は静かに暮らしている。
蒼真は鍛冶屋の仕事をしながら、剣術の指南もしていた。
凛花は薬草の勉強を始め、村の人々に頼られる存在になっていた。
戦いの日々は遠く、記憶の中に沈んでいく。
それでも、二人の間には、あの日と変わらない絆がある。
「お兄ちゃん、夕飯できたよー!」
「おう、今行く!」
小さな家。薪のはぜる音。
窓の外には、赤く染まる夕空と、風に揺れる花々。
蒼真は言う。
「……あのとき、ああして、良かったんだよな」
凛花は笑って頷く。
「うん。お兄ちゃんが、わたしを守ってくれた。だから今、ここにいるんだもん」
穏やかな時間が、確かに、そこにある。
そして今も、どこかで誰かが語る。
かつて世界を背負いながら、それを拒み、ただ一人の大切な人のために剣を振るった少年と、
その隣で、希望として見出された少女の物語を。
――それは、もう英雄譚でもなければ、神話でもない。
ただ、ひとつの家族の、旅と絆の記録。
そして、確かな未来への第一歩だった。
以上で、「星の守り人 〜妹と歩む異世界の旅〜」は完結です。
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