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アンデッド

「どうする? やっぱり階段を探すか?」

「あの骸骨集団を倒せないと無理ですよ。この階はモンスターだらけです…」

「骸骨騎士は物理攻撃だけなんだよな?」

「そうです。騎士ですから」

「なら、行くしかねえな。ボスの剣の相手は俺がする。後は頼むぞ」

「ニコラくん、魔力回復薬をなるべくたくさんレアナとオーグストに渡しておいて」


 レアナは緊張した顔で引きつっている。

 全力で援護するからね!


「本当に行くつもりなのか?」

「死ぬよりマシでしょ」

「ちきしょう、試験でこんなことってあるか?」

「オーグスト! あなたの結界に5人の命がかかってるんだよ!」

「行くぞ!」


 マルクの掛け声でボス部屋に飛び込む。


「聖結界!」

「アイスウォール!」


 ウロウロしているザコ骸骨を、オーグストとニコラくんが跳ね飛ばす。

 聖魔法が弱点というのは本当のようで、聖結界だけでザコが何体か消え去った。

 ニコラくんが大きな氷の壁を出したので、そこを一時的な砦にする。


 マルクが周囲の骸骨を払い飛ばして、レアナも結界の前に出た。

 マルクに切られた骸骨はバラバラっと分解して地面に倒れるものの、すぐに元の形に再生してしまう。


「キリがねえな…」

「ボム! ボム! ボム! ボム!」

 

 レアナが1体ずつザコを倒していく。火魔法は効いてる。

 燃えると再生できないようだ。


「あのチビ、火魔法使えるのか…? 騎士だろ?」

「ちょっと事情があるんですよ」


 部屋の最奥に、頑丈そうな鎧と兜を身に着けた、骸骨騎士が見えた。


「私も前に出る。オーグスト、ニコラくんをお願い」

「ルイーズさん、援護します」


 ニコラくんは、空中に魔法陣を展開する。


「ファイアーアロー!」


 レアナのボムより威力は弱いけれど、ニコラくんは同時に大群の矢を放つことができる。

 部屋の中にいるザコは、半分ほどに減った。

 あと20体ぐらいか。


「雷撃剣!」

「ルイーズさんっ!頭です!頭に!」

「雷撃剣!」


 イナズマが頭に落ちると、ガイコツは崩れ落ちて動かなくなった。

 死んだ…? というか、アンデッドか。


 雷撃剣は効果はあるようだけれど、床に倒れたガイコツはしばらくすると蘇った。

 動きを止めただけらしい。

 でも、しばらくでもザコの動きを止められたら、マルクの援護ができる。

 雷撃剣で、マルクの周囲のザコを片っ端から倒す。


 ゆらり、と骸骨騎士が歩みを進めてきた。

 マルクが前へ出て立ちはだかる。


「オマエガキシカ…」


 しゃべった!


「おぅ! 俺が騎士だ!」


 マルクが返事をすると同時に、骸骨騎士は斬りかかってきた。

 激しい剣の打ち合いが始まる。



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