多分当たってる…
女は寝台に仰向けで瞼を閉じている。
頬は赤く染り、息が粗い。
もう一度口づけをしたいが…
欲望が次々湧いてくる。
あまり早急に進めると抑えが効かなくなりそうだ。
どうしようもない。この気持ちにあがなう術はない。
早く、早く繋がりたい…頭がそれで一杯だ。
たとえ外で大災害が起きていようとも、女が嫌がろうと儀式が完了するまでは止めることは出来ない。
自分はそういう生物で、元々そのように作られている。
この儀式の為にある存在なのだ...
生物にはそれぞれ本能があり、それに逆らっては生きられないように出来ている。
あぁ…早く早く….繋がりたい…そのことばかり考えてしまう…
もう一度口を重ねる。お互いの唾液が絡む音が部屋に響いた。
女の頬が更に高潮していく。自分の顔もこんな紅のだろうか…
一旦口を離し、上着を脱ぎ捨てる。
その時、女がこちらを見て少し驚いた表情を浮かべた。
もしかして男の裸身を見たことが無いのか。
やはりこの様な行為は初めてか…......
一旦呼吸を整えてから、女の上半身を覆っていた服を剥ぐ。
艶やかで柔らかそうな乳房が露わになった。
また深呼吸をした。もう何度目だろう。気が緩むと一気に挿入してしまいそうだ。
気持ちをなんとか落ち着かせ、ぎりぎりのところで留まる。
一思いに押し込みたいが...初めての女にそれはキツいだろう。ゆっくり進めねば。
恥ずかしいのだろうか、女が頭を横に向けた。
だか高潮していたか顔が元に戻っていた。
何か考えているのだろうが…
少し悔しい気持ちである。女が自分以外の別のことを考えていると思う。
もしくは恥ずかしいので、気を紛らしいるのかも知れない。
とにかく別のことを考える余裕があるとは…苛つきを感じた。
彼女の顔を掴み自分の方へ無理矢理向けた。
そのまま胸にしゃぶりつく。
しかし….そろそろ限界だった…
女の下半身に手を伸ばした。敏感な部分をゆっくりとなぞる。局部が湿り出し、女の息が荒くなった。
少し早く動かすと、いっきに女が果てた…しかも潮まで出して。
感度が良いのだろうか。少ししか触ってないのに。この果て方はなかなか豪快だな。
もういいだろう…指で中を探ってみる。
女の顔を伺いながら、少しずつ奥へ。
特に苦痛といった表情は浮かべていない。おそらく快感を感じている。
唇は緩んでいた。
指を増やして苦痛がありそうか試してみる。
大丈夫そうだ…出血もないらしい。
行為の経験があるのだろう...
ならば早く挿入をしたい。だが少し狭そうだな...
指で広げてからの方が良いだろう。
2本の指で中を広げていく。反対側の手で外側の敏感な部分もさすりながら。
ほどなく女がまた果てたのだ。
今回はすごい声を出しながら。やはり豪快な果て方だな。
…もういいだろう…
私は残りの服を床に投げ、全裸になった。
そして自分の物を女の局部へとあてがった。
表情を見る限り、おそらく挿入は初めてではない。しかし穴が少し狭そうだ。
ゆっくり入れなけば…無理に押し込めると、初めてでなくとも出血することがあると聞いた。
まずは先端からゆっくりと…
女の方をみると、目を閉じて頭と腕がダラリとしていた。二回目の果てで体力を奪われたのだろうか…
「すーすー.......」と寝息のようなものが聞こえた。
もしや寝ているのか……
これは絶対に寝てる…
なんということを。これからだと言うのに。
流石に怒りが込み上げた。
こちらは一気に挿入したい思いを必死にこらえていたというのに……まさか眠るとは……
苛立ちと共に両手で女の腰を掴み一気に引き寄せ、全てを押し込んだ。
女の体がビクッとなり目を見開いた。
最初はゆっくりと腰を動かしたが、直ぐに物足りなくなった。
気づいたらすでに獣のように腰を動かしていた。
あぁ思い出した….そうこの感じだ….体の中に力が注がれる…
快感とともに全身に力が入ってくる…
たまらない快楽で全身が痺れる。そのまま腰を振り続けた。
足りないもっと…もっと…
寝台の軋む音が部屋中に響いた。
もう半刻はこうしてるか…そろそろ限界が来そうだ…
「ううう....うううう...」
「おおーー」
叫びなが果てた….
そしてそのまま寝台にうつ伏せに倒れた。
女も更に3回果てたようだ…そのまま眠りについてしまった。
自分もしばらくは動けない。
半時ほど休み、少し回復したので一旦起き上がる。
深い眠りについている女を片手で抱え、寝台の敷布を交換した。
はだけていた女の服を直し、毛布を掛けた。
喉が渇いたので一旦部屋を出て、喉を潤しその後もう一度湯に浸かることにした。
汗がすごかったのだ。
そして湯に浸かりながら、先程のことを考える。
疲れさせすぎたか…最中に寝ている姿を見た時は苛立ちを覚えたが、相手にとっては初めての仕事。
もう少し早めに終わらせる様にすれば良かったのだ。
少し反省し、明日は早めに終われるよう努力しなければと思った。
風呂を出た後、長椅子で眠気が訪れるまで読書をした。
一時間くらい経ち寝台へ戻ると、女は先程と同じ体制で寝息を立てていた。寝返りもせぬほどに疲れていたとは…
改めて自分の欲望任せの行為を反省した。
仰向けで眠る女の隣に横たわり、それをじっと見ていた。
そしてそのまま自分も眠りについた…
目覚めると外はまだ黒いっぽい。
まだ夜明けではないようだ。
窓の前に行き、外を眺める。
この国は月の光が強い、夜でもさほど暗くない。
ここは木が多いので外は黒くみえるが。
部屋を出て再び長椅子で本を読み始める。
一時間ほどそうしていると、外が薄明るくなった。
本を閉じ棚に戻してから風呂場へ向かった。
ここは外の風呂がとても良い。広くそのまわりには自然がある。
露天風呂に浸かり小川を眺めていた。
しばらくしてわずかな物音が聞こえた。女が風呂に入ってきたようだ。
湯気でこちらの様子は見えて無いのだろう。
気持ち良さそうに、泳ぎながらこちらへと向かってきた。
表情も昨日とは違いとても穏やかだった。
ようやくこちらに気付いたようだ。泳ぐのをやめこちらを凝視している。
驚いた様だが直ぐに愛想を浮かべて、挨拶をしてきた。
女が儀式の進捗について質問してきた。
どうやら儀式が昨日の一度で終わりだと思っていたらしい。
他の神官達は分からないが、少なくとも自分は10回はしないと次の一年持たないだろう。
念のため10回以上しておきたい。
女を見ると何やら不服そうな表情を浮かべていた。
1日に2,3回儀式を行えばよいのだ。4時間も休めば身体は戻るだろう。
別にそんなに怪訝な顔をせずともよい。