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まだバッテリーが足りてない

 ことが終わり深い眠りについた私。外の薄明かりが部屋に差し込み目が覚めた。まだ少し寝足りたいな。あーでもシャワー浴びてスッキリしたい。


寝起きのぼーっとした思考でダラダラと考える。まず現状確認(寝ながらだけど)まず、あの男は何処にいる。頭だけ動かして左右を確認。この部屋に人の気配は無さそう。

後は私の服だか…戻ってるなこの部屋に入って来たのと同じ状態だ。でシーツは…昨日ちょっとだけ(多分)濡らしたと記憶するが…手で自分のお尻の辺りを確認。うん、乾いてるな。お漏らし…あれは夢だったのかもね。


よっこいしょっと。とりあえず体を起こし、ベッドから降りる。

えーと着替えとタオルは確かあっちの部屋だったかな。

あーなんか全身痛い。筋肉痛かな。イテテ

無事に服とタオルを見つけた。それらを近くにあったカゴに入れた。


そして昨日あの男が入っていた風呂へと向かう。

あ、イテテ。体中痛いな…

普段よりもゆっくりとした足取りで風呂場へ。


そこはなんかもう予想通りというか、思ってた感じの大きな石造りの風呂があった。浴槽の横からはお湯が流れ続けている。温泉とか?なのかな。多分そうだ。源泉掛け流しだっけ。確かこういうの。


とりあえず着ていた服はカゴに投げ入れて、温泉に飛び込む。

お、思ったより深かった…腰くらいまであるわ。あーでもこりゃ最高だわ。あぁなんかすごい筋肉痛に効きそう。

筋肉のはりをマッサージしながら、「はぁー気持ちいいわー」って思わず声に出ていた。


その時外からザザーと水の音が聞こえた。ん?あれ?

よく見ると入り口とは別に外へ出れそうな扉があった。

あーもしかして露天風呂かなー。よしっせっかくだし行ってみよう。


勢いよく浴槽から出て扉を開けた。

うぁー何これ?!そこには小川とても広い露天風呂が広がっていた。うわーすげー。これ独り占めで入っていいわけ?なんだこの超VIP待遇。王様かお姫様かって位の扱いじゃん。

なんかもうこんな扱いされたらこっちの人達裏切れないわ。こんなことできませーんとか言って逃げ出せないわ。

まぁとりあえず仕事頑張ります。と心の中で思った。


そして露天風呂の中に入る。「あー気持ちいいー。天国だぁぁ。どこまで続いてるんだろこの風呂」

あっちの方からお湯が流れてくるな。得意の自己流顔出し平泳ぎで入り口と反対側へと進む(泳ぐ)。

あれなんかこっち側ちょっと熱いな湯気も濃いし。こっちに源泉の掛け流しがあるのかなー。


そのまま進み(泳ぎ)続けると湯気の後ろにもやもやっと影が見えた。

そしてその影が少し揺れたのだ。誰かいる…


誰かと言っても、大体分かってはいた。もちろん昨日のあの男だ。他にこの場所には誰も入れない。

湯気が消えはっきりと姿を捉えた。

なんかこっちをみて笑ってる?ちょっと気まずいな。

このままUターンして良いものか…否!私は仕事でここにいる。プロはそんな事はしない。

そうプロならここで愛想笑いと軽い挨拶をするのだ。


無理矢理自分の口角をあげた。そして無難な世間話。

「おはようございます」

「外のお風呂は気持ちがよいですね」

無難に決まった。よし次は天気の話題でもいくか。


「そうだな」

「………」

ってそれだけ。男の口数は少ない。顔はわりとニコニコしてるけど。

「きょ、今日も良いお天気ですね。また暑くなりますでしょうか」

ここはプロならめげずに話しかける。


「………」

って今度は無視ですかー。早速心が折れそう。でも1番聞きたいことがある。なので再チャレンジ。

「そ、それであのー」

「あのですね、充電…じゃなくて、月の力なのですが体には蓄えることができましたのでしょうか?」


男が口を開く。

「あぁ、無事に体に力を入れることができた」

「あと5日もすれば完全に元の力を取り戻せそうだ」


「そ、そ、それは良かったです」と返す。

ん?あれあれ...あと5日って言ったか?ん...ていうことはあと5回はあれをするのか?!

ちなみに今充電20%程度ってことなのか?…


「あの、あと5日ということは大体5分の1位の力が、回復してると言う意味でしょうか?」


「いや、いまは10分の1程度ってところだろうか」

男が腕にある模様を見せてくれた。その模様は竜のような草木の様な形の模様だった。

「この印が紅色に戻れば完了だ」


確かにその模様は消えてしまいそうな位に薄く、色はよくわからなく、肌の色と殆ど変わらない。

「そ、そうなのですね」「わかりました」


今10分の1となると、あと10分の9未充電だよね。

そうなるとあと9回はあの昨日みたいな充電行為をするということになる。

ん?5日で9回ってことは1日2回はやるってことだろうか....私の計算が正しければそう言うことになる...

もうこれ以上聞いても意味はないっていうか逆に余計なことを考えてしまいそうなので、もういいか。


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