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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

大好きなあの人と

作者: riri

初投稿!

初めてその気持ちを自覚した時「ああやっぱりわたしは変なんだ」って思った。

周りの子たちは「あの人がかっこいい」とか「あの人はダサい」とか男の子の話題ばっかりだった。

いつも相槌を打ちつつもわたしの気持ちは「わからない」の一言だった。

きっと時間がたてば解決してわたしも男の子を好きになって、普通に付き合ったりなんかしてほかの子との会話も心から分かってもっといろんなことが楽しくなるって思ってた。



でも違った。

時間が解決するはずだったのにわたしはいつになっても男の子を好きになることがなかった。

その代わり好きになったのは近所に住んでてちっちゃい頃からわたしのお世話をしてくれたみのりお姉ちゃんだった。

わたしがそんなセンチメンタルな気持ちになってるとふと影がさした。


「ああ、こんなところにいた」


顔を上げるとそこにはいつも見慣れてるかわいくてかっこよくて優しいみのりちゃんの顔があった。

わたしが一度顔を上げたのにもう一度下げるのを見て


「華奈ちゃんはどうしてそんなにご機嫌斜めなのかな?」


「だって…」


わたしはほっぺたを膨らませて抗議するように目を合わせた。

みのりお姉ちゃんは首をかしげて体育座りをしてるわたしに目線を合わせてわたしの答えをまってくれてるみたい。

こんな時なのにその気遣いがまた好きになっちゃうなぁなんて思ってた。


「みのりお姉ちゃんは今日誰と遊びに来てるの?」


そう言うと納得したようにわたしの頭を優しく撫でながら


「もちろん私の大好きな華奈ちゃんだよ?」

優しく微笑みながらそう言ったけどさっきまで若くておしゃれな男の人と楽しそうに喋ってたくせになんて言ったら


「もうホントに華奈ちゃんは.......」


「大丈夫だよ?私が一番好きなのは華奈ちゃんって知ってるでしょ?」


「うん.......」


そう、わたしはそれがわかってるはずなのにこうやってみのりちゃんに迷惑をかけて心配してもらおうとしてる。

自分でも嫌な女の子だと思う。

それでも今日はせっかく楽しみにしてた二人でお出かけだからわたしだけをみてほしかった。

そう言うとみのりお姉ちゃんは、顔を綻ばせながら


「よし!今日はもう華奈ちゃんしかみないよ!!」


なんて言ってくれたから嬉しくて自然と口角が上がったのがわかった。


「ふふ、やっぱり華奈ちゃんが一番かわいいよ?」


急にそんなこと言われるから恥ずかしくなって顔を赤らめてしまう。



-------------------

結局そのあとは普通に楽しいお出かけだった、遊園地なんかにも行ってすっごく楽しっかった。お化け屋敷に入ったときなんてわたしよりも怖がっててそんなところもかわいいなんて思ってしまった。

かといって何か進展があるわけでもなくきっとみのりお姉ちゃんのいう「一番」っていうのはあくまで妹としてとかだと思う。

いつか絶対にわたしを女の子としてみてくれるようにがんばらないと!

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