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ふたりを待つ場所

作者: Soraきた

今日も天気が良いから

夕方には川辺の色も

オレンジ色に染まってゆくのだろう

以前なら、何時間も前から座り込んで

順番にオレンジ色へ染まってゆくところを

楽しみにできた

学生の時と今とではまったく自由はきかないね

分かりきっていたことだけど

待ち合わせの時間も最近では

どちらかが遅れてしまうし

長い時間、待つというのも慣れてきた

そのぶん、ふたりの会話も短くなるし

行きたい場所も

次の約束もできないこともあった

「仕方がないな‥、お互いのことだから・・」

そう何度も思い込んでは

あなたへ会ったときのための笑顔を充電する

久しぶりにやってきた川辺の近く

夕焼けの絶好のタイミングも今では忘れてしまったけど

今日の待ち合わせは

わたしのほうが早かった

この辺りも人気のスポットになっていて

川辺のすぐ近くまでは人が多くて

なかなか行けないようになったと聞いた

そのぶん、あたたかな言葉が生まれて

新しい約束事が増えればいいとは思う

年齢に関係なく、時間に関係もなく

それぞれがそれぞれのことを思うことが大切だから

待つ人がいて、待たせる人がいて

それはそれでいいこともあるのだから

わたしたちも

新しい場所を見つけるのではなく

今までどおり、ときどきこの場所に来ては

ふたりで思い出に浸るだけでもいい

たとえ、時間に遅れてきても

時間よりも早く来ても

お互いを思う時間がたくさんできるのだから・・





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