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暗黒聖女ソーフェミニ物語  作者: 忠柚木烈
君臨する暗黒聖女
70/74

再会する赤い女王

 神話の中の存在の!

 アーノトーフェ級魔導戦艦の2番艦!

 オーワタツミと魔法少女が!

 超護国挺身して完成する!

 わたしの最後の切り札!


 ちなみに!

 挺身とは!

 身を投げ出すこと!


 魔法はイメージの産物!

 捧げるものが大きい方が強い!

 命を捧げる誓いの代わりに!

 超パワーの戦艦との合体を果たす!


 これこそ!

 超護国挺身!

 ダイシスター!


 アーノトーフェ級の1番艦は!

 神様の使い魔が持ってた武器と同じく!

 無敵鉱石でできてる!


 でも無敵鉱石は神様にしか生み出せない!

 だからわたしは代わりにオリジナル金属!

 可憐合金プリティウムを作り出した!

 無敵鉱石と比べてスゴいトコは別にない!

 ただ最高の素材と同レベルなことが大事!


 同条件でぶつけ合ったら!

 大きい方が打ち勝つ!

 すげー単純な理由でダイシスターは強い!


 巨大ロボットで!

 電光石火イナズマ決着をつけた今!

 ダイシスターは本来の目的を果たす!


 超護国挺身する前のダイシスターは戦艦!

 それもアーノトーフェ級魔導戦艦!

 その1番艦は神話の中で!

 天界から地上に降りてきた伝説の存在!


 天界という別の世界から!

 地上という別の世界へ!

 つまり世界間を渡航する能力を持つ!


 その鍵は重力!

 質量を持つものは重力を放つ!

 質量が大きければ大きいほど!

 密度が高ければ高いほど!

 より強い重力を放つ!


 そして大きな重力は!

 やがて空間を歪めて!

 次元を越えた作用をするよーになる!


 よくいわれるのはネットに載せた重り!

 ネットを張って!

 重たいものをその上に置いたら!

 ネットは重みでたわむ!


 このネットが次元とか空間で!

 重りが質量!

 たわんだ深さが重力の産んだ歪み!


 たわんだ分!

 深くなった分!

 他の世界へ近づく!


 なら!

 そのままネットが耐えられないぐらい!

 すごい重りを載せたら!

 ネットは破ける!

 穴が開く!


 それはつまり!

 他の世界への道!


 よくブラックホールは重力異常で!

 光すら捉えられて出てこれないってゆーけど!

 ブラックホールは世界の裂け目で!

 その光は他の世界へ「落ちてった」んじゃねーかな!


 わたしがエナジードレインで!

 溜め込んだエネルギーを!

 ぜんぶ質量に変換して!


 ダイシスターを生み出したのは!

 巨大ロボで戦うためなんかじゃない!

 世界を越えて目的地に行くためだ!


 その役割は!

 編み目を破るための重り!

 わたしはその裂け目に!

 わざと落ちるつもり!


 世界一デカくて!

 世界一強くて!

 世界一豪華な重り!

 それが超護国挺身ダイシスター!


 挺身とは!

 身を投げ出すこと!

 文字どおりわたしは!

 裂け目に身を投げ出す!


 ふふふ!

 わたしなりのシャレだよーん!


 そして今!

 ダイシスターは!

 その目的を果たして!

 別の世界への道を切り開いた!


 最初に世界を越えたとき!

 わたしは神様に監視されてた!

 そして追ってこれないよーに!

 神様の力でゲームをモデルにした!

 あの世界の登場人物にされた!


 わたしは神様の思惑どおりに!

 ゲーム世界をわたしなりに過ごしてきた!

 …………フリをした!


 クソ勇者と結婚なんて!

 可能性レベルでも存在しちゃいけないから!

 あれは即いじめて!

 出てく前に叩き潰しておいたけど(文字どおりに)!


 他は神様たちの様子を見ながら!

 慎重に!

 それはもーすげー慎重に!

 ダイシスターを作り上げた!

 あの冒険は世界渡航の準備期間!


 そしてたくさんガンバった!

 良い子のカガミ!

 ロリータのわたしには!

 ちゃーんとご褒美が待ってた!


「お兄ちゃん」


 また!

 世界を越えたわたしは!

 今度こそ!

 お兄ちゃんと再会した!


 お兄ちゃんはわたしにとって!

 神様そのものだった!




 前の世界!

 さいしょ!

 わたしは奴隷だった!

 でも助けてくれた人がいる!


 日本からやってきた!

 最強の魔法使い!

 無敵のお兄ちゃん!


 家族に売られたわたしを!

 役に立たないって捨てられたわたしを!

 誰からも必要とされなかったわたしを!

 無償の愛で包んでくれたのがお兄ちゃん!


 お兄ちゃんがわたしを助けたのは!

 役に立つからじゃない!

 ただわたしを愛してくれた!


 こどもは家族から愛されて!

 他人を愛することを覚えるみたい!

 わたしの家族はお兄ちゃんだけだ!


 そんなお兄ちゃんの役に立ちたくて!

 いっぱいガンバって!

 奇蹟を起こす魔法少女にもなったけど!

 別にならなくてよかったみたい!


 わざわざ助けなくても!

 もう自分でなんとかできるって!

 そう思ったからかお兄ちゃんは!

 わたしの前からいなくなっちゃった!


 お兄ちゃんがいない世界を旅したけど!

 ぶっちぎり最強ナンバーワンな!

 魔法少女のわたしと対等なやつなんて!

 どこにもいなかった!

 みーんな格下!


 みんなわたしを怖がる!

 みんなわたしを崇める!

 みんなわたしを避ける!


 いつでもどこでも!

 殺そうと思ったら殺せる!

 あってもなくてもいっしょな!

 わたしとは関係ないどーでもいいやつら!


 両親から愛されなかったわたしは!

 愛されることで愛は覚えなかったけど!

 親に捨てられたことで!

 人を捨てることを覚えたらしい!


 それはつまり!

 わたしか世界のどこにいても!

 オールウェイズひとりぼっちだってこと!


 わたしはわかった!

 よーくわかった!

 お兄ちゃんだ!

 お兄ちゃん!


 わたしが愛したいと思うのも!

 わたしを愛してくれるのも!

 わたしが怖いと思うのも!

 わたしを対処可能な恐怖と思うのも!


 ぜんぶお兄ちゃんだけ!

 お兄ちゃんだけが!

 わたしと対等!同じ領域!


 わたしを人にしてくれるのは!

 わたしを人と思ってくれるのは!

 全世界中でお兄ちゃんだけ!


 お兄ちゃんがいなきゃ!

 わたしは人じゃなくなっちゃう!


 だから!

 わたしは!

 世界を越えて!


 今!

 目の前には!

 お兄ちゃんがいる!


 アーノトーフェ級1番艦!

 アーノトーフェに乗艦したお兄ちゃんが!


「超護国挺身!ダイヤマトー!」


 全身!

 色そのものは緋色!

 でも太陽のような輝きを放つ!

 それはもう黄金にしか見えなかった!


「アッチも変形できんのかー!…………そりゃそーか、姉妹艦だし!」


 同じタイプの戦艦だし!

 こっちにできることは向こうもできる!

 巨大ロボット形態に変形した!

 お兄ちゃんが待ち構えてた!


「本日のメーンイベンツッ!異世界ミソロジー級王座決定戦!戦いの火蓋が切って落とされようとしておりまーす!」


 そしてなんか聞き慣れた声!


「あ!てめー!ナーナちゃん!」

「おひさー!みんな大好きケモミミ美少女!ナーナちゃんだよー!ダブルピース!」


「なにノンキに実況してんだてめー!」

「ボクはお兄さんたちに囚われてさ?生きて虜囚の憂き目にあってるんだよー?…………プリンないのー?生クリーム載ったやつ?」


「どー見てもお客様待遇!」

「ボクにはこーして反抗の機会をうかがうしかできなかった!ふがいないボクを許してプリンうめー!」


「めっちゃくつろいでんじゃねーか!てめー殺す!」

「ベルトを手にする意欲はじゅーぶんといったところですね!」

「勝手に焚き付けてんじゃねーよアホが」


「あ、お兄ちゃん!わたし!わたしです!」

「さぁ今運命のゴングが!」

「ふん」


 カーンッ!


「あ!待って!話させてー!」

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