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暗黒聖女ソーフェミニ物語  作者: 忠柚木烈
熱く熱く暗黒聖女
60/74

研ぎ澄ます赤い女王

基本的に毎週土曜日に1話ずつ投稿される暗黒聖女本編ですが、今回の章の間は水曜日にも本編を投稿します。

暗黒聖女フリークという奇特な方は、お気を付けてお楽しみください。


「来たれ!天下七杖筆頭!」


 魔法少女の戦闘力を!

 更なる高次元へと押し上げる!

 無敵の神器を召喚する!


 杖っていってるけど!

 先は槍になって!

 真横にも刃が飛び出てる!

 十字みたいな独特のフォルム!


 振るう度に桜の花びらが!

 どこからともなく舞い散る!


「天下七杖!筆頭の威力を味わえ!」


 特にすげー杖の7本の中でも!

 最高の威力増幅率を誇るから筆頭!


「ちぃっ!」


 無敵鉱石で防御したけど!

 その衝撃を殺しきれなくて!

 ぶっとばされてくゴリラ!


 まるでそれは!

 癇癪起こしたクソガキが!

 オモチャを投げ捨てたみてーに!


「遠間で振るっただけで」

「えげつないねぇ。振った衝撃だけでアレなんて」


 そう!

 当ててすらない!

 軽く振るうだけでも!

 威力を飛ばせる!


「ひゃっはー!」


 第2ラウンド開始だオラ!

 ロリ巨乳に向かってジャンプ!


「バルンバルン揺らしやがって!ムカつくんだよてめー!」

「そんな理由で!?」


 防御体勢とられたから!

 すぐ切り返す!


「パンパンかてめー!」

「そんな訳ないでしょ!」


 突きを連打連打連打!

 クソ!

 やっぱ反応速度がいい!

 ふつーなら穴だらけになってんのに!


「あの人もたぶらかしたんだろーが!」

「言い掛かりです!」


 すぐに反応して!

 突きの延長線上に!

 剣を挟んでくる!


「言い掛かり、か」

「どこの誰だったかねぇ?ノリノリで押し付けてたのはさ?」

「貴方達どっちの味方なんですか!」


 ゴリラもおばけも!

 思い当たることがあるから!

 ロリ巨乳をかばわない!


「デカメロン!」

「ジョバンニ!」


 言葉と武器で応酬!


「仲間割れしてる場合ではないな」

「相討ちになればと思わなくもないけどね」

「ふん、行くぞ」


 吹っ飛ばしたゴリラも!

 もう戻ってきた!

 あいつら空飛べるしな!


 できれば!

 ロリ巨乳だけでも始末したかったのに!

 ムカついたのは理由の8割ぐらいで!


 神様配下の3人娘は!

 ぜんいんで三位一体の!

 別の能力を割り振られてる!


 おばけが攻撃!

 ゴリラが防御!

 ロリ巨乳が回復!


 回復役!

 RPGなら!

 真っ先に潰すやつでしょ!


 仲間割れを促してみたけど!

 あんま効果なかった!

 (ちょっとあった?)


 まぁいいけど!

 こっちもまだ本気じゃねーから!


「うなれ!」


 閃光!

 視界を白く焼き!

 辺りを照らす!


 轟音!

 雷もかくや!

 三半規管を揺らす!


 一瞬の!

 光と!

 音で!

 視界と思考力を奪う!


「まずい!」

「レーダー管制!」

「とにかく避けるんだよ!」


 そして!

 なにが起こるか!

 もうわかってる3人娘は!

 全力で回避準備に入った!


「掟破りの!シュテルプリヒシエル!」


 天下七杖筆頭の先端から!

 虹色に光る超極太の!

 特大レーザー光線を発射!


 当たったら!

 ソッコーで死ぬ!

 驚異の抵抗不能即死魔法!


「技を真似たか!」

「先程も浸透勁を使ってました!」

「とんだインチキじゃないか!使われた技をコピーするなんて!」


 そう!

 わたしは奇跡の体現!

 なんでもできる魔法少女!


 前の世界で!

 神様が使ってた魔法だって!

 わたしなら使える!


「落ち着け!」

「発動前の兆候があれば!」

「わたしらなら避けられるだろ!」


 まだ詰めが足りねー!

 なら!

 ぎゅーぎゅーに詰めてやる!


「レーゲンボーゲンレフレクト!」


 さすがに!

 あいつらの表情が変わった!


「馬鹿な!」

「まさか!」

「来るぞ!」


 ズバーン!

 かざした切っ先から!

 虹色の光線を放射!

 そして!


 放射した先に!

 魔法の鏡を設置!

 光の軌道が!


「反射した!」

「全周警戒!」

「マジにできるっていうのかい!」

「当然でしょ!神様の御業を再現するのは!わたしはシスターなんだから!」


 虹色の光を!

 鏡で閉じ込めて!

 必殺フィールドを形成!


 前後左右上下!

 全方向から!

 降り注ぐ光!


 これがレーゲンボーゲンレフレクトだ!


「ぐあっ!」


 おばけにかすった!

 すぐからだをひねって!

 反射してる鏡を壊そうとしたのはさすが!

 でも!


「ざーんねん!」

「うぅぐっ!」


 今度はロリ巨乳だ!


 さっきと違うルートで光が直撃する!

 中継する鏡を1つでも変えたら!

 それだけで届き方が変わる!

 いつまで避けてられる!


「そうだ!鏡だ!鏡で弾けるならば!」


 防御を担当するゴリラが!

 打開策を見つける!

 そうだね!


 この殺人光線がいくら強力でも!

 性質はふつーに光なんだから!

 鏡を置いたら跳ね返せる!

 そうやって軌道を曲げてるんだから!


「銃後の人々を守るため!我々は膝を折る訳にはいかん!総員奮起せよ!」


 ゴリラの大号令の元!

 全面をバリアみたいに!

 鏡が覆いつくした!


「まるでミラーボール!」


 入射角からいって!

 中継にした鏡を伝って!

 光の根元なわたしに!

 まっすぐ返ってくるに決まってる!


 そして!

 光と光が!

 ぶつかって!

 ハレーション!




 夜中に信号のない道路を渡ろうと!

 歩いてる人が道路を横断してるとき!

 車が両方向から来たなら!

 道路の真ん中から動いちゃダメ!


 もしも車が徐行して!

 自分を待ってるみたいに見えても!

 ぜったいに動いちゃダメ!


 なぜなら!

 運転してる人からは!

 歩いてる人が見えないから!


 強い光と光で!

 挟まれたものは!

 光源から観測できなくなる!




 ズドン!


「うべぇ?」


 胸をえぐり抜く!

 すさまじい衝撃!

 思わずマヌケな!

 声がもれた!


「ひひひひ!やった!やった!わたしがやったんだ!」


 早口で!

 甲高い!

 耳障りな声!


 光と光が溢れだして!

 できあがった空白に!

 そいつはいた!


「4………人目?」


 3人娘に?

 4人目がいたなんて?

 聞いてねーぞ?


「うるさい!死ね!」


 銃口!

 水平2連!

 ショットガン!

 わたしの防御を越えたってことは!

 無敵鉱石製の散弾か!


「フェアシュタントフェアシュタルケン!」


 ラプラス!

 原因と結果はなかよしだ!

 タバコの不始末で火事が起こる!

 痴情のもつれでこじれる!


 結果を生むのが原因なら!

 原因から結果を予測できる!


 今の世界にあるもの!

 ぜんぶを知ってる!

 そんな物知りな悪魔がいたら!

 それは未来のぜんぶを!

 知ってるのと同じなんじゃないか!


 それがラプラスの悪魔!

 ざんねんなことに!

 量子学の発展で否定されたけど!


 そんなミクロな世界じゃなきゃ!

 じゅーぶん使えるでしょ!

 それがフェアシュタントフェアシュタルケン!

 未来予測の魔法!


 銃口が向くより先に!

 わたしは動く!


「エントコンメンエーアトボーデン!」


 ボクサーは!

 パンチを見てから避けたりしない!

 肩の動きを見てパンチを避ける!


 でも!

 エントコンメンエーアトボーデンは!

 からだを使わない!

 手も足も重心も動かない!

 ホバー移動の魔法!


 この場でわたしと敵対してるなら!

 こいつもアーテラス流の同門!


 わたしと同レベルの!

 未来予測ができるはずだけど!

 予測できる材料がなかったら!

 なにもわからないでしょ!


 クルっと回りながら!

 まるで泳ぐみてーに!

 空中から4人目に近づく!


 1秒後のわたしの位置だって!

 だれにもわかりっこない!

 この姿勢を変えないまま!

 真上にも真後ろにも動けるんだから!


 そして!

 そんな人外ムーブのわたしに!

 銃口が!

 血走った目が!

 ぴったりロックオンされてる!


「へ?」


 ズドン!

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