のたまう暗黒聖女
「フェミちゃんって髪サラサラだよね」
「へへー!いーでしょー!」
爆進!爆進!大爆進!
疾風怒濤の破竹の勢いで!
わたしたちは歩き続けたから!
今はミラクル!
今はミラクル!
休憩中!
オバケのナナちゃんが!
わたしの髪をもてあそんでる!
暗黒聖女7つの魅力の1つ!
サラサラロングヘアー!
アニメでしか見たことない!
輝き放つうすい水色の髪!
たぶん3人目な人とか!
バカばっかりな人とか!
水色の髪は勝利のサイン!
高く空へそよぎわたる!
「髪長いといろいろできていいよね」
「んー?いつも下ろしてるけど、なんか変えてみよーかな?」
「なら任せて、髪いじんのは自信あるし」
「あ、自信アリアリ?なら任せてみよーかな?」
「オッケー、じゃあ昇天ペガサスMIX盛りにするね!」
「おいふざけんな!」
このオバケに任せたらアゲアゲの盛り盛りにされる!
「ガイアがわたしにもっと盛れとささやいてる」
「千の言葉より軽いナナちゃんという説得力!」
地母神ろくなお告げしてねー!
あんな雑誌発祥のだれもやってない髪型にされてたまるか!
※いわゆるメガ盛りって髪型は、ふつーのお店じゃまずお断りされる!
針金を土台にして作るのに、材料も時間もたくさんいるし!
もちろん個人じゃ、あんなん作んのまずムリ!
ホントに流行ったのって思った人も多いだろうけど安心してね!
というかあの辺りの雑誌のイケてるギャル像がホンモノだったら!
あの当時のギャルの半数以上はアゲアゲの盛り盛りで!
水商売に体験入店してることになる!
世も末ってやつ!
ウェルカムトゥディスクレイジータイム!
このイカれた時代へようこそ!
今日もたっぽいたっぽい大騒ぎ!
「せめて編み込むぐらいにしてよー!」
「こんだけ長いと編むのたいへんだなー」
口ではイヤそうにいいつつ!
わたしの髪を3房に分けて………!
「ちょ!イテテテテ!ひっぱり過ぎー!」
なんかけっこうガッシリひっぱられてんだけど!
「だって辮髪にして鞭として使うんでしょ?」
「辮髪拳なんてしねーよ!女の武器は涙だよ!髪は命だよ!」
「空裂眼刺驚なんてやれんの!?」
「やれねーよ!やりてーけど!」
目から放出攻撃はロマン!
「はい!お団子フェミちゃん!」
「悪人の料理は、ちゅーかなフェミフェミにおまかせアル!」
とりあえず震脚!
グラッ!
マグニチュード66ぐらいのいきおい!
「どーよ!いつもとちがうわたしにドキッてした?」
「おー!」
「うむ。かわいいぞ」
「えへへー!かわいー?かわいー?」
おにゃのこは構われたがりたから感想を返しましょう!
………めんどくさい?
そんなんじゃ甘いよ?
もしおにゃのこだったら「今日からアイツハブな」って戒厳令出るレベル!
ちなみに!
男の人がおにゃのこにやられてヤなこと代表!
「なんで○○なの」連打の詰め寄り!
詰問されてるみたいでウンザリって!
たいていの男の人は思うだろーけど!
アレ?
実はおにゃのこにとっては?
コミュニケーションの一環なんだよ?
自分の認識・価値観と違う!
ギャップを埋めるため情報収集!
お互いの齟齬を噛み砕く!
建設的行動なのだ!
まぁ!
そう思える男の人は!
1人もいないと思うけど!
だっておにゃのこでもウザイと思うし!
なんでなんでうるへー!
ちなみに?
なんでって聞いてるから?
「ごめん」って答えたらNGなんだよ?
答えになってないし?
「なんでいってくれなかったの?」
「ごめん」
「ごめん?ごめんってどういうこと?」
「ごめんって!」
みたいな?
これ、おにゃのこ側は!
理由を知りたいの!
わからないから!
よくおにゃのこは!
「だよねー」
「わかるー」
みたいな!
中身のないクソみたいな話をしてるけど!
おにゃのこは共感の生き物!
感情を共有!
意識の共通化をはかる!
逆に男の人は結果の生き物!
目的からボトムアップ!
現実問題の解決をはかる!
よくある男女の意識の差は!
この辺から生まれるらしいよ!
元々男は狩猟してて!
女は留守を守ってて!
男の人が外に立ち向かってたのと!
おにゃのこが中を円滑にしてたのと!
その差!
向けてる意識が本能的にちがうらしい!
男の人は外の変化を受け入れて対処するけど!
おにゃのこは状況が変化しないようにならすもの!
男の人からしたら!
なんかあったから対応して!
予定が変更になったのは!
「仕方ないこと」
だけど!
おにゃのこからしたら!
「仕方ないってなに?なんでなの?」
ってなる!
事前に申請して!
物事を円滑にして!
変化を起こさないのがおにゃのこだから!
この辺がいわゆる「女ってメンドクセー」ってとこ!
しかも「ご飯要らなくなるなら電話してよ」とか!
まるで落ち度を突くみたいな言い方する!
男の人はこれやられるとすごい居心地悪い!
「ナンデナンデ」
「ドーシテ○○シテクレナイノ?」
「ネェドーシテ?」
この言葉を繰り返されて!
居心地いいやつなんていねーよバーカ!
おにゃのこ側は!
相互理解を深めようとしてるんだけどね!
「ナ二カアッタノ」
「ジャアシバラク○○シタホウガイイ?」
「ワカッタ」
こういう風に?
起こったことを蒸し返すんじゃなくて?
起こったことを受け止めて?
それに対応したことを提案してくれたら?
男の人だってちゃんと答えられるんだけどね?
おにゃのこは問題を共有したがるけど!
男の人は問題を解決したがるから!
答えのある問いかけなら答えやすくなる!
ハイイイエで答えられるから!
まぁ!
安心してよ!
そんなおにゃのこいないから!
ナンデナンデドーシテドーユーコトナノ!
言ってるうちに1人怒り狂って!
皿とか物とか投げ出すのさ!
男の人はおにゃのこの!
怒りを受けてお金を吐き出す!
サンドバッグ兼ATMになるしかない!
なにその理不尽錬金術!
あわれ男の人!
結婚率が低いのも当然!
誰だって感情をなくした機械になんかなりたくないし!
おにゃのことは!
かくも理不尽なものなりや!
古の歌人、そーゑみに具野志守も驚きに震えを禁じえない!
ブブブブブ!
「なんかフェミちゃんがバイブレーションしてる!」
「テンション上がってきた!」
「揺れるな。地揺るぎが起こる」
無口なローラちゃんもインターセプト!
暗黒聖女の何気ない行動は!
世界のすべてに影響を与える!
なげき悲しめばたちどころに雨が降るし!
体が震えれば大地も呼応して震えだす!
コズモレンジャー!
「震えるな?」
「瞳凝らすの?」
「「「復活のとき!」」」
なんとなくローラちゃんの肩に騎乗!
ナナちゃんも同じく騎乗!
3人でうでぐみポーズ!
「そいつはよかった」
「じゃ行こうか!」
よくわかんない寸劇を挟んだり!
ナナちゃんのボブカットをカーリーヘアにして喜ばれたり!
※ナナちゃんは理不尽な存在だし、電流を流すとギャグマンガみたいにパーマがかかるのだ!長い歴史を誇るソーフェミニ史の中でも、有数のムダな発見である!
ローラちゃんの髪をアイロンの要領で姫カールにしたり!
毛量が足りなかったからなんか!
お行儀のいい陰毛みたいになったけど!
ちなみにこの感想を漏らしたとき!
ローラちゃんはマジギレした!
指さしてゲラゲラわらってたナナちゃんは!
電光石火の投げ10連をフルセットくらって死んだ!
わたしはすぐにローラちゃんの髪をストパーの要領で!
キューティクルサラサラヘアにして事なきを得た!
推定パンチ力1t!推定体重0.2t!
ゴリラの風格漂うローラちゃんには似合ってないけど!
「アリ寄りのアリアリ!」
「有りか」
ちゃんとゴマする!
暗黒聖女は空気を読みます!
エアリーディング!
「アリアリアリアリ!」
必死にゴマすると!
「アリーベデルチ!」
ナナちゃんが復活!
「アリーベデルチは」
ローラちゃんがクルッとうしろ向いて!
「「「サヨナラだ!」」」
みんなで斉唱!
おにゃのこは砂糖と!
スパイスと!
メンドクセーものでできてる!