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わたし  作者: 和田直樹
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秘密1

職員室に行った後、ユッチに一回帰った後秘密基地で集合な!と言われ、俺は今だに現状の事を整理出来てないながら自宅へと帰っていた。


手荷物から判明したことは今の俺は小学四年生であるという事ぐらいで、なぜこんな事なったかは全く見当もつかない。


他のみんなも同じように未来から来たんじゃないかとも少し考えたが、会話や雰囲気からしてそんな可能性はかなり薄そうだった。


とは言えクラスは3クラスある。

もしかしたら誰か俺と同じような奴がいるかもしれないが、見つけたところで現状、なんとかなるとは思えない。


唯一の手がかりはあの時の声の主。

確かこの悲劇を止めてくれとか彼を助けてくれと言っていた。


悲劇。おそらくなにか爆発したのだろうけど、それが人為的なのかそれ以外なのかも分からない。


でも首謀者は俺たち同学年いるとも確か言っていた。


今これが現実なんだと仮定したら、誰かが爆発テロを起こした。そう考えるのが妥当なのだろうけど、こんな事いきなり鵜呑みしろなんて無理だ。


ともかく情報が少なすぎる。


ともかくどうすればいいかも分からない状況なのだからユッチが待つ秘密基地に行ってみるか?


考えていても仕方ないし。

彼ってのは誰か分からないなら変な感じ男を探してみるのが一番なのかな。


考えがまとまらないものの、俺は自宅にたどり着いた。


なんだか少し綺麗に見える。

それもそうか、ここは俺が生きていた時代の13年ほど前なんだし、夢じゃないのなら。


二階建ての一軒家。

確か父さんが姉ちゃんが産まれて少ししてたから建てたと言っていた。


母さんはマンションでいいと言ってたみたいだが父さんもプライドみたいなのがあったんだろう。

高級住宅街が少し離れた場所にある我が家の周りはアパートや小さい家が多いが、不思議と立派に見えた。


「ただいまー」


鍵が開いていたので家に入り、廊下を抜け、リビングに入った。

右手にはキッチンがあり、左手にはソファや机とかテレビなど家族が団欒する場所がある。


ソファの上には制服姿のまま姉である京子が携帯をいじりながら寝転がっていた。


「あんた今日職員室に呼び出されたらしいじゃん」


メールかなにかしてるのだろう。

俺のことを見ることなく姉ちゃんはそう言った。


俺と姉ちゃんは6つ歳が離れている。

つまり今の姉は高校一年生ということになる。


姉なのに年下ってことになるかな。

変な感じがする。


姉ちゃんとは俺が中学生になって思春期になり、あまり話さなくなった後、20歳でデキ婚をした後、ほとんど会うこともなくなっていた。


久しぶりにはずなのに、久しぶりに見た姉ちゃんは俺が覚えている姉ちゃんとほとんど変わらない姿だった。


「ママ買い物行ってていなかったから私が学校からの電話出たけどさー。なにしたわけ?」


「別になんもないよ。学校は?」


思ったより普通に会話ができた。

家族ってのはやっぱり落ち着くもんなんだな。


「今はテスト期間だから早いのよ」


「そっか」


あまり会話が弾まない。

10年以上前の事だ。

近況なんて全然覚えてないし、どんな会話をしたらいいかも分からない。


俺はランドセルを置いた後、ユッチと飯田と遊んでくると姉に告げると、姉は飯田なんて子あんたの友達にいったっけ?と尋ねてきた。


そうか。

飯田はこの時はまだ両親が離婚してないから苗字は桜井なんだったと思い出した。


「最近出来た友達なんだ」


適当に嘘をつき、俺は駆け足になりながら家を出た。


暑いな。

黒板で見た日付では確か6月14日とかだったな。


ともかく秘密基地に行こう。

確か場所は河川敷にある橋の下だったかな。

歩いていける距離なので向かおうとすると、後ろから肩を強く叩かれながらよぉ!と女の子の声が聞こえた


「おっす!智明!」


ユッチの時と同じように、幼くなっていた桜井こと飯田がそこにはいた。

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