悲劇3
「目が覚めれば君は過去を再びやり直すことにぬる」
どういうことなんだ?
この人はいったいなにを。
「この悲劇をとめてくれ。彼は君達に助けを求めていた。どうか彼は救ってやってくれ」
かれ?
誰のことを言ってるんだ?
「そろそろ時間だ。頼む残されたチャンスは三回だけだ。君ならできる」
声が消えると、徐々に熱さがなくなっていった。
なにも聞こえない。なにも見えない時間が続いている。
いや、誰かの声が聞こえる。
懐かしい声だ。
女の人の声。
誰だったかな?
何か言ってる。
それに体揺らせてるような気もしてきた。
さっきまでなにも感じてなかったのになんかジメジメしてきたぞ。
なんだこの懐かしい感じ。
「智明くん!」
体が動くぞ。
ゆっくり目を開けてみると、目の前には小学校の時担任の先生である小森先生がいた。
「あれ?先生なんか若くない?」
自然とそんな言葉出てきた。
「座りながら寝てると思ったらいきなりなに言ってるの?放課後職員室に来なさい!」
周りから子供の声で智明ださいだとかザマアミロだとかの声が聞こえる。
俺は確か、小学校の同窓会に参加してて、変な声が聞こえて、死ぬとかだとか言われて…。
軽いパニック状態になっていると、また懐かしいチャイムの音が鳴り響いた。
先生が何か言っている。
周りの子供達もランドセルを背負って帰る準備かなにかをし始めている。
意味がわからない。
夢なのか?
いや違う。
確かにあの時、あの同窓会で俺は…。
「智明!」
また懐かしい声が聞こえた。
その声に引き込まれるかのようにハッと我にかえると目の前には俺の小学校からの友人であるユッチがいた。
「早く職員室行ってこいよ。今日は千尋も誘って秘密基地に行く約束してたろ?」
けど、その姿は子供の時のだった。