セフィラスからの頼み
「……と、まぁカイトの話をしたが、信じてもらえたか?」
「まだ完全に信じれたわけではありませんが、本当の事を言っているのはなんとなくわかりました」
正直、まだ頭の中で整理出来ていないし、本当の事を言っているのかは客観的に見て分からないが、全部本当の事を言っているのは話し口調でわかった。
だが、セフィラスの顔色が暗かったのはとても気になった。
「そうか、ありがとう。私がカイトを一人で転生させてしまったためにカイトは一人で魔王を倒さなければならなかった。だが、今は同じ目標を持ち、カイトの過去を知っている君がいる。だから、これからもカイトを頼む」
セフィラスの顔色が暗かった理由がわかった。どうやらセフィラスはカイトを一人で転生させてしまったことに後悔をしていたらしい。
「はい、わかりました」
「私といつでも会話できるようにはしておいたから何か困ったことがあれば、私に言ってくれ。出来ることならする」
「はい、ありがとうございます……そういえば、スキルって僕も使えるんですか?」
カイトの過去を聞いているときにも出てきた『スキル』の存在、ウェルはカイトの過去を聞いてからそれについてとても気になっていた。
「いいや、使えない。君だけではなく、人族や魔族は使えないよ。スキルは負担が高すぎて人族や魔族の身体では耐えられなくて、身体がボロボロになってしまうんだ。私が神としての力を使って身体能力を強化したカイトは耐えられるけどね」
「そうですか……」
「そう落ち込むな、君の持つ『マテリアル・チェンジ』は魔法の中で最強クラスの魔法だ。それをうまく使えばいい。もうそろそろ私は身体をカイトに返さなければいけないな……それでは、カイトを頼む」
ウェルが少し残念そうにすると、セフィラスは苦笑しながらウェルの魔法をそう評価した。ウェルが驚いていると、セフィラスはカイトに身体を返す準備をし始めた
「はい!」
「全く、セフィラスめ、俺の過去まで話しやがて……まぁ、ウェルに信じてもらえたからいいか。じゃあ、ウェル、行くぞ」
暫く経って、カイトに身体が返されると、カイトは不満そうにしながら『帝都アラド』に向かって走り出した。
「あ、ああ」
ウェルはカイトが走り出すのを見ると、慌ててその後を必死に追い始めた。
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