第3部隊について
「それじゃあ第3部隊について君たちに教えるからよく聞いておいてね」
ラーダは笑顔でそう言った。ウェル達は少し緊張し、息を飲んでその説明を聞く心の準備をする。するとラーダは一拍時間を置いて説明を始める。
「まず第3部隊は、『極秘部隊』と呼ばれている極秘部隊で、やる事は偵察と戦争での尖兵って感じかな」
「なんで、俺たちが『極秘部隊』なんて呼ばれている第3部隊に配属されたんだ?」
ラーダの説明を聞く限り第3部隊ではラーダの使える『瞬間移動』などがなければいけないがウェルはそういう類の魔法が使えない。だから、ウェルは自分が第3部隊になぜ配属されたのかが分からなかった。
「それはね、君たちが『人間』って事が主な理由かな。魔王様や軍の人達は別に人間を悪く思ってないけど、市民の中には人間を悪く思う人達もいるからね」
ラーダはウェルの質問に残念そうに答えると、話が途切れてしまい3人の間に一時的に沈黙が流れた。
ウェルは最近、ウェルの周りには宿屋のアイダやそれ以外にも親しく接してくれる魔族が多く、魔族はあまり人間を敵対視していないのかもしれないと思っていたがそれはやはり違ったようだ。
「そ、それで、ラーダさん以外には第3部隊には誰がいるんですか?」
カイトは話を途切れさせてはいけないとでも思ったのかその沈黙を破るように慌ててラーダに質問をする
「ええっとね、あと2人かな。第3部隊は偵察と戦争での尖兵をやるから人数は出来るだけ少なくしてるんだ」
ラーダは残念そうな顔から笑顔に戻して、少し考えて答える。ウェル達は余りにも人数が少ないため疑問に思ったがその理由を聞くと納得したように頷いた
ラーダは外に建てられた時計を見に行くと急いで戻ってきた
「もう時間があまり無いから質問は一旦や止めて訓練に移るけどいい?」
そのラーダの問いかけにウェル達は再び息を飲み無言で頷いた
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