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ラーダの過去

 都市の活気は帝都アラドに匹敵するほど賑やかだった

 だが、都市を歩いているのは魔族ばかりだった

 ラーダは魔王軍に入っているらしいがほかの魔族と容姿とは違い、ラーダは人間の姿をしていた


「なんでラーダは人族の姿をしているんだ?」


「何を言ってるんですか?私は人族ですよ」


 そのことを不思議に思い、ラーダに聞くと真顔でそう返された


「それじゃあなんで魔王軍に入ってるんだ、人族なら人間側の勢力に加わるのが普通じゃないのか」


「私は捨てられたんですよ、親や村の人達に、そこで私を拾ってくれたのが魔王様なのです、だから私は魔王軍に加わっているんです」


「なんで捨てられたんだ?」


「魔力属性が闇だったといえばお分かりになるでしょうか」


「いいや、全然分からない、僕だって魔力属性が闇だったけど皆が僕を捨てるようなことはなかった」


「それは、貴方の運が良かっただけです、普通は魔力属性が闇とわかったところで周りの人は避けて行きます、更に私の魔力属性が判明した時は、村が魔族に襲撃された時で、皆、魔族に対する恨みが強く、私は捨てられたんですよ」


「ラーダだって魔族に襲われた筈だ」


「その魔族と魔王様は別人です、それに、私は魔王様に命を救われました」


 ウェルがその質問をしていくたびにラーダの顔が暗くなっていく、ウェルはもっと質問したかったがラーダがさすがに可哀想になってきたので質問するのをやめた、暫く歩いてると魔王城についた


「さぁ、着きましたよ」


 魔王城は近くで見るととても迫力があり、ウェルは圧倒されかけていた


「ついてきてください、すでに魔王様と会う場は設けてあります」


 ラーダについて行っていたウェルだったがいつまでたっても魔王のいる部屋に到着しない、だんだんとウェルは魔王城が広すぎることに気づいた


「なんでこんなに広いんだ、外見も大きかったが、これほどじゃなかったはずだ」


「空間が歪んでるんですよ、魔王軍はこの魔王城で寝泊まりしています、なのでそれ相応の敷地が必要だったのですが、魔王城の敷地に入りきらなかったので、空間を歪ませて、敷地を広くしています」


 ラーダは苦笑しながらそう答える、ラーダがこの魔王城の説明をしていると、魔王のいる部屋についた


「魔王様は寛大なお方ですが、礼儀はわきまえてください、わかりましたね」


 ラーダは諭すような顔でウェルにそう言う


「ああ」


 部屋に入ると奥の真ん中に玉座があり、そこには二本の角を生やした大柄の老人が座っておりその横には側近らしき魔族が立っていた


「ウェル・クラウスです、この度は貴方様の軍に入れていただきたく参りました」


 ウェルは玉座に座っているのが魔王だと理解すると片膝をついて出来るだけ丁寧な言葉で魔王軍に入ることを要求した

ラーダの過去 を最後まで読んでいただきありがとうございます。もし何か思うことがありましたら、感想やアドバイス、評価、ブックマークなどお願いします!

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