ラミアの激昂
「ウェル……」
ダリウスはその声を聞いて何も言えなくなってしまった
「ちょっといい?」
ラミアが怒ったような口調でダリウスにそう言った
「う、うん」
ダグラスはさっきまで微笑んでいたラミアとのギャップに戸惑いながらもドアの前から退く
「ねぇ、ウェル・クラウス君、あんたバカ!?」
ラミアはドアの前に立つなりウェルに怒鳴った。ダリウスとグレイはラミアがいきなり怒鳴ったので、びっくりして何も喋れなかった。
「お前、誰?」
ドアの中からウェルが覇気のない声でラミアに尋ねてくる
「ラミア・エンデよ。魔王討伐であなたと同じチームになったの……ウェル君、一つ言わせてもらうけど『ネクロマンス』一つ目覚めただけでなんでそんな状態になるの?それはまだ魔法が使えない人に失礼じゃないの!?まず『ネクロマンス』をどうしたら自分の納得できる使い方で使えるのか考えなさいよ!」
「………」
ラミアはウェルに激昂した。だがウェルからの返事はない
「はぁ……」
何も返事がないからか、ラミアは呆れて何も言えなさそうだ。
「……考えたよ」
「は?」
ウェルがぼそぼそと何か言った。ラミアは聞き取れず聞き返す
「だから……考えたって言ったんだよ!!」
「……っ!」
ラミアはウェルがいきなり叫んだため驚いて怯んで声が出ない
「だけど……だけどっ!考えても何も思いつかないんだよっ!何度も何度も考えたのにっ!………もう、疲れたんだ……だから、一人にしてくれないか?」
ウェルはこれ以上何も言わなかった
ーー翌日グレイ達が寮の前でウェルを連れ出す方法を話し合っていると透き通った紫の髪と目の女の子が寄ってきた。その女の子はこちらに寄ってくるなり
「あなた達が私と魔王討伐で同じチームの人?ウェル君と同じチームって聞いたんだけど」
と聞いてきた
「お、おう」
「そっか!私はエマ・グランデ、よろしくね!それじゃあ行こっか」
「え?」
その女の子はそういうと、いきなり過ぎてまだ頭が理解できていないグレイ達を置いて、ウェルの部屋の前に向かっていった
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