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ワールド・イグジスト  作者: ほとりうえ
プロローグ
1/9

000.

 真夏だっていうのに、気温はせいぜい25℃前後。雨の日なんてなくて毎日が晴天。


 正確には天井が全面高解像度の液晶モニタ覆われていて、そのモニタに投影されている晴天時の映像を見ているだけ。


 街中を見渡せばそこら中に浮かび上がっている、

質量を持たない映像の数々。


 この街の中は偽りだらけ。


 「行きましょ、ガミちゃん」


 今日も、偽りだらけの街の中を、偽りの友と一緒に歩いている。


隙間なく立ち並ぶビルの一つに設置された巨大スクリーンからは、いつも同じようなニュースが繰り返えし放送されている。


 そう、例えばこんな風に・・・



 ここ数年で拡張現実、すなわちAR技術を利用した市場は大きく拡大しています。


 その一番の理由は、なんといってもオーグメント・ホログラフィドームが建設されたことでしょうか。


 オーグメント・ホログラフィドームは通称“ドーム”と呼ばれていて、主に世界各地の主要都市に

建設されており、今もなお世界各地で建設が進められています。


 ドームは都市まるごとを文字通り半円球上に覆った超巨大建造物の事で、ドーム内の気温や湿度などは全てドーム内のスパコンにより管理され一定に保たれています。


 だからドーム内は常に快適で、夏場であろうが冬場であろうが、天候や服装などを一切気にせずに生活ができます。


 そのせいもあってかドーム内に住みたいという人達が殺到し、ドーム内の平均賃貸相場もここ数年で2倍近く値上がりしたと聞きます。


 日本では既に東京、大阪、名古屋、福岡の主要都市部がドーム化されました。


 ドーム化の理由は他にも色々とありますが、なんといっても注目すべきは、ドーム内で3次元映像を

どこにでも投影できるというところでしょうか。


 実際、ドームの名称も拡張現実をドーム内で実現できることを売りにした名称となっています。


 これを用いれば、様々なものを立体映像として現実空間に投影できる為、どんな大きな物でも瞬時に目の前へ投影する事ができますし、企業の商品プレゼンテーションや、その他にも様々な場面で応用されています。


 この立体映像の仕組みは、ドームの天井に無数の特殊なレーザ照射ユニットが取り付けられていて、この特殊レーザ光同士の衝突反応を利用して発光現象を起こし、空間上に映像投影する事を可能にしているそうです。


 今後もさらなる発展が見込めそうですね。


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