伏姫
少年がおねえちゃんの胎(はら)を借りて生まれなおす話です。
昭和初期。母と死別した旧士族の少年は、新しい母様に懐けないでいた。そんな折、屋敷で同居していた女学生に「姉様」と呼ぶように言われて――
「いいよ、お前にも姉様をやるよ。はんぶんこだ」
「君は今日から、犬畜生の息子ということだ」
昭和初期。母と死別した旧士族の少年は、新しい母様に懐けないでいた。そんな折、屋敷で同居していた女学生に「姉様」と呼ぶように言われて――
「いいよ、お前にも姉様をやるよ。はんぶんこだ」
「君は今日から、犬畜生の息子ということだ」