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ユート、スライムをやっつける。

今日はダンと一緒に魔物退治に来ている。


と言ってもダリルの村からそう遠くはなく、

魔物と言ってもスライムだけどね。


俺の目の前を緑色したスライムがぴょんぴょんと跳ねている。


祝福を受ける前だと、

かなり危険な魔物だが、

祝福を受けると誰でも簡単に退治できる魔物でそんなに怖いものではない。


一般の大人なら、数匹いても問題ない。


俺の横にはミラが一緒にいる。


どうしてもついて来ると聞かなかったのだ。


でも、ミラは俺とダンが剣の稽古をしていた時に一緒に見よう見まねでやっていたし、

時にはダンに稽古をつけてもらっていたから、

普通の女の子や男の子よりは強いからいいけどね。


「私から行くわよ。」


ミラが言い出した。


「おいおい大丈夫か。ミラ。」


ダンが心配そうにつぶやいた。


ミラはいったん言い出すと言うことを聞かなくなる性格なので、

ダンも解っており、諦めている。


「じゃあ、ミラ、スライムの核を狙うんだぞ。」


とダンが言うと


「わかっているわよ、そんなの。」


と言ってスライムに近づいていった。


スライムは緑色の半透明のゼリー状で、

スライムの攻撃は、

核の回りのゼリー状のそのねばねばしたのを尖らせて突いてくる攻撃が主で、

当たり所が悪い限り死にはしないが、

それでも魔物なので油断大敵である。


俺とミラの装備は、

長さ35cmぐらいの短剣と腕に付ける小盾だ。


祝福を受けたばっかりの者が装備する一般的なものだ。


ミラは短剣を振りかぶり、


「えいっ」


とスライムを切りつけた。


スライムの左上の部分のゼリー状の肉がシャットと、

飛び散ったがすぐに元に戻った。


スライムは何もなかったようにミラに振り向いた。


いやいや、正面が解らないから振り向いたように見えた。


たぶん、スライムは攻撃されたのが解って、

ミラに向けてその体を尖らせ突き立てた。


俺にいいところを見せようとしたのか、

ミラは油断し、左足のももを刺されてしまった。


あ~、だから言わんこっちゃない。


ダンも頭を抱えている。


でも、ミラは頑張った。


刺された足を引きつりながら、

次の攻撃でスライムの核を突いたのだ。


スライムはドロドロになって土にしみ込むようにいなくなった。


「やったー、スライムを倒したわよ~」


ない胸を張って俺の方を向きサムズアップしてきた。


初めての魔物退治でとてもうれしそうだ。


でも、ももから血が流れているが。痛くないのかな。


ミラはダンに足の手当をしてもらっている。


この世界、ヒール系の魔法はあるのだが、

習得は難しいらしい。


簡単に直せたらそれこそ、病院いらず。


みんな幸せ。


そんなことあり得ない。


だから、キズを直す薬草系は発達している。


でも少々値段は高いらしい。


でも、ダンはミラに惜しみなく薬草を使った。


ダンいわく、


「女の子に一生残るキズはかわいそうだ。」


とのこと。俺もそう思う。


「じゃあ、次は俺の番ね。」


そういって前に出た。


俺のステータスの初期値つて

HPは1、MPは2、

それでSTR(力)は2、VIT(丈夫)は1、DEX(器用さ)は3、AGI(俊敏性)は2、INT(知力)は5、 LUK(幸運)は1。


一般の人は初期値が1か0だから、

アリスがいう「異質な人」が自分だ。


ただ、どれだけ異質なのか本人にしてみれば解らない。


ま、伸びしろが高いと言っていたから、

LVが上がった時にきっと普通の人と違うのだろうと思った。


20m先に緑のスライムがいる。


ミラは期待した目で俺を見ている。


きっとミラみたいにスライムに刺されることになるのだろうと期待しているんだと思う。


俺はその辺にある手ごろな石を拾ってスライムに


「えい」と投げた。


うまくスライムに当たり、

その中の核を砕いた。


スライムは土に吸収されて行った。


それを見て「よし」と小さいガッツポーズをした。


「ちょっとあんた。

どうして石を投げて普通にスライムを倒しているのよ。

おかしいでしよ。

初めての魔物の討伐は剣と決まっているでしょ。

私が怪我したのバカみたいじゃない。」


と少し涙目になって俺にキレれていた。


ダンもしょうがないなぁと二人のやり取りを見ていた。


この後もスライムを10匹づつぐらい倒したが結局Lvは上がらなかった。


ダンいわく


「スライムは弱すぎる。

ユートが石を投げて、

倒したようにうまく対処すれば、

無傷で倒せる。

だから、スライムをいくら倒してもLvは上がらないぞ。」


ということだった。


それを聞いたミラは、只々、下を向いて塞ぎ込んでいた。


俺は、


「ミラどうした。

ミラもきっと頑張ればいい冒険者になれるよ。

ミラのいいところは、失敗しても、

また同じことを繰り返さないところだよ。

それって成長しているってことだよ。

たまたま、いつも失敗が僕と一緒に居る時だから。

この事は、だれにも話さないよ。」


と励ましたら、


「ユートのばか。」


といって脛をけられた。


ユートの前だからはずかしいんじゃないの。.....ミラは思った。



その日の寝る前にステータスについて考えた。


ミラのステータスの初期値って


HPは1、MPは0、STR(力)は1、VIT(丈夫)は0、DEX(器用)は1、AGI(俊敏性)は0、INT(知力)は1、LUK(幸運)は1と言っていたな。


スライム討伐の時、

足を刺されたけど生きている。


地球のゲームの感覚だと、

ダメージは受けるよな。

最低でも1ぐらいは。


なのにHPは0になっていない。


そう考えると。


ステータスはあくまでも、目安であって、当然、損傷具合で見るのか。


そりゃあ、そうだよな。


いつ死ぬか解るのっておかしよな。個人差もあると思うし。


病気もあるし。


あ、ちなみに俺も普通に病気になって寝込んだこともあったが問題ない。


ってことは取り合えず、

HPは1が生で0が死ってことかな。


MPに関してはまだ解らないな。


他のステータスについてもたぶん、

ミラの初期値から勘案すると1と付いていつのは得意分野という感じなのかな。


これからも検証していこう。と眠りについた。


ステータスが出てきました。これも表現が難しいし、文字数を稼ぐにはいいと思いますが、敵と戦う時にステータスが解ると面白くないので目安として考えていただければと思います。いつも読んでくれてありがとうございます。嬉しいです。

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