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ドワーフの村を出る

今回は短いです。ごめんなさい。

次の日の朝、どうやらミラの槍が出来たみたいだ。


俺とミラは庭が見える一番最初に案内された部屋に向かった。


そこには、村長とキキ姫、グランじいが先に座っていた。


「おはようございます。」


「おはよう。昨日はよく眠れたか。」


そんな会話を村長と話した後、


「ミラ殿、出来上がったべ~。最高の仕上がりだべ~」


グランじいはそう言って、細長い布を出した。


「どうぞ。開けてくだされ。」


村長がミラに促した。


「わぁ~」


ミラは声を漏らした。


「気に入ってくれたべか?」


「うん。最高よ。私がイメージしていた通りだわ。」


「よかったべ~。大切に使ってほしいベ~。」


「ありがとう。大切にするわ。」


「ちょっとお。ユート殿たちを、もてなし過ぎじゃない?ここまでする必要はないと思いますわ。」


キキ姫が俺たちの待遇を批判している。


たぶん本人的にもいろいろと考えたんだろう。


「いいんじゃ。キキ姫。わしの大事な娘が、ユート殿のおかげで、無傷で帰って来た。それだけで、わしは感謝の気持ちでいっぱいじゃ。」


「グランじいはどう思う?」


キキ姫がグランじいに話を振った。


「え、わしか。ユート殿とサラ殿に失礼なことをしてしまったべ。その罪滅ぼしだベ~。」


「もう、お父さんとグランじいがそこまで言うんなら別にいいけど。」


キキ姫は納得していないが仕方がない。


「すみません。泊めていただいたり、ミラの槍も作っていただいたりして、本当に恐縮なんですが。

私どもは、ライオネル城に仲間を残してきておりまして、もう戻らないといけないので。」


「そうだべ。そういう約束だったべ~」


「そうか。それは残念じゃ。また、来てくだされ、歓迎するでのう。」


「ありがとうございます。」


俺たちは村長の家を出て、馬小屋に行き、ルシとポチを引き取り、ライオネル城へと帰路についた。


ライオネル城に帰る途中、馬に乗りながらミラが話しかけてきた。


「ねぇ。ユート。お土産の時の話なんだけど、どういう事なの?」


「ああ、ミラのその石、綺麗だと思わない。」


「ええ、綺麗よ。それがどうしたの?」


「他で、見たことある?」


「無いけど。」


「どうして綺麗なのに他で見たことないの?」


「そう聞かれても。あ。まさかユート。」


「ははは~、さすがミラだね。ちょっと商業ギルドに紹介してみようかと思って。」


「でもそれだと、商業ギルドだけが儲かるんじゃないの?」


「うん。俺が直接仕入れて、転売すればいいんだけど、正直、面倒くさいし、冒険もあるからね。」


「じゃあ、どうするの?」


「紹介して手数料を貰おうかと思って。」


「それってどういうこと?」


「うまく言えないけど、提案を買ってもらうってこと。」


「なんかいい提案があるの?」


「別にないよ。ただ今回は、上手く世界中に知らせることが出来たら、世界中の貴族の女性たちが購入してくれるかなっと思って。それに、庶民にも宝石が手が届くと思って。ダイヤモンドは庶民には手が届かないでしょ。」


「よく解らないわ?」


「例えは、サラに広告塔になってもらうとか。」


「そっか。サラ姫が、身に着けて宣伝したら、みんな買うわね。」


「そう。ダイヤモンドは貴重だから、お金持ちしか手に入れられないだろ。

だから一般庶民でも手に入れられる、綺麗な石に、サラ姫も身に付けている宝石として売り出せば売れるんじゃないかな。」


「なるほど。よくそんなこと考えたわね。」


「でも、上手く商業ギルドが乗ってくれればの話だけどね。」


「そうね。まずはそこからだね。」


そんな話をしながら2人は、ライオネル城を目指した。


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