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商業ギルド1

「じゃあ、ユーちゃん行ってくるね。」


「行ってくるね。」


朝になり、サラとネロは赤オーガの村に向かった。エレナも御辞儀をして、サラとネロについて行った。


「さて、ミラ。武器でも作りに行きますか。」


「うん。」


なぜか、ミラの顔は少し赤かった。


「ミラ、どういう感じの武器がいい?」


「う~ん。よく解らない。どんなのが良いんだろう。」


「じゃあ、武器を見に行こうか。」


「うん。そうする。」


そう言って俺とミラは城下町を歩き出した。


しばらくすると商業ギルドに着いた。


ここは魔法の袋とカイロを交換した所だ。


ここは何でも売っている。武器、防具、道具や生活用品まで。


値段は少し高いが全部がそろっていて便利だからここに来た。


「いらっしゃいませ。」


店員さんが迎えてくれた。


「あの~武器を見させてほしいのですが。」


「はい。装備品は3階になります。奥の階段を上がってください。」


と案内された。


「ここ、すごいところね。」


ミラはキョロキョロして呟いている。俺たちは階段を上がり、3階に上った。


そこには正面にバンと装備一式が展示してあった。


すごい迫力だ。


「すごいね。これ。」


ミラも驚いている。


「ユート様。ようこそいらっしゃいませ。」


そんな声を掛けてくる店員は、店長のオータルだった。


「今日は、どのようなものをお探しで」


「いや、ちょっとミラの武器をね。」


「そうですか。いろいろありますので、ぜひうちで購入してってください。」


「ははは~、そうだ。そう言えは、店長に、あとでお願いがありまして。」


「なんでございましょう。」


「実は、エルフの村でお土産を頂きまして、ちょっと買取の値段を教えていただきたいと思いまして。」


「喜んで。では、買い物が終わりましたらお近くの店員に声をおかけください。」


そう言って、下の階に下りて行った。


「知り合いなの?」


「ああ、前にちょっとな」


「ふ~ん」


「あっちに武器がたくさんあるから見に行こう。」


そう言って歩きだした。


この階層は、右のフロアーに武器、左のフロアーに防具が置かれていた。


俺たちは武器のフロアーで品定めをした。


いくつもの武器が並べられている。手前は、量産品で、奥にはケースに入った一品ものが展示してある。


短剣やハンマー、槍やレイピア。珍しいところでは、ブーメランや魔物を捕まえる罠なども売っている。


「ミラ、いいのあった?」


「う~ん。無いわね~。」


「そうか。ケースに入っているのは、店員に言えば出して見せてもらえるぞ。」


「う~ん。」


そう言ってミラはいろいろと悩んでいる。


「私、武器を変えようかな。剣じゃ、ネロに勝てそうもないし、サラは弓がうまいし。」


「いいんじゃない。ミラが使いたいので。」


「ユート。何かいい武器ない?」


「ハンマーは?」


「ハンマーはね、こうやって打ち付けると魔物をペッちゃんこに出来るわ。それに建物を壊すときにも便利ね。

ってもうハンマーの話はやめて。ちゃんと考えてよ。」


「ははは~。だって、そう言うのって人に決めてもらうものでもないよ。相性もあるし。」


「それもそうね。う~ん。」


ミラはますます悩んでいる。


「槍にしようかしら。」


そう言って量産品の槍をミラは持っている。


「そうだ。ミラは馬に乗るのはうまいよな。よくさ、馬に乗って、一対一で戦うことなんて言ったっけ。」


「騎士でしょ。」


「そうそう。あれ、強いとカッコ良くない?」


「そうね。馬の扱いだったら誰にも負けない自信はあるわ。そう考えると、槍でもいいかしらね。」


「でも、馬に乗って槍を扱うのって相当難しそうだよ。」


「あ、ユート。私が出来ないと思っているでしょ。いいわ。くやしいから槍にする。」


「そういう意味じゃないけど。ほんとにいいの?」


「いいの。決めた。世界一の騎士になるわ。」


「おー。かっこいいね。ミラがそう言うんなら頑張りな。」


「うん。」


ミラは槍を探し出した。


「槍もいろいろあるのね。」


そう言ってミラは色々と品定めをしている。


長いのから短いの。持つところが鉄で出来たものや軽くするために丈夫で固い木を使ったものまである。


矛先も細長い刃が付いたものや、三つ又に別れている物、薙刀みないな物もある。


それ以外にも、ランスみたいな傘をたたんだような形の物もある。


ケースの中にはカッコイイ、槍が展示してある。


「だめだわ。何を選んでいいか全然解らないわ。とりあえず、練習用にシンプルな鉄の槍を買おうかしら。」


「いいんじゃない。すぐにこの魔鉄を使う必要はないよ。

でもさ、この量産用の鉄の槍だとすぐ壊れると思うから、鋼以上のものにした方がいいよ。」


「じゃあ、これにするわ。ちょうど魔法の袋に入る大きさだし。」


そう言って、ミラは鋼の槍を選んで購入した。


その後、俺は店員さんにお願いして店長を呼んでもらった。


「用事はお済ですか?」


「ああ。」


「何をお買い上げしていただけたのですか。その槍ですか?」


「そう。鋼の槍。量産用の。」


「あ~残念です。ユート様のお連れの方にとてもお似合のいい槍は他にもありますのに。」


「いいんです。これから槍を始めようと思っていますから。」


とミラが説明した。


「そうですか。槍の使い方になれて来たら、いい槍が揃っていますので是非、当店でお買い求めください。」


「ああ。わかったよ。売り込みがすごいな。」


「商売人なもので。ははは~。」


そんな話をしながら一階に戻り、魔法の袋を購入した時の小部屋に案内された。


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