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ユート、出生の秘密を打ち明けられる。1

ゴブリンの襲撃から特に何事もなく数年が経ち、

もうすぐ15才。


もちろん常にステータスはオープンしっぱなしだし、

最近では、文字を変えることも出来るようになった。


基本、ステータスは一緒で、

要は、上からもう一枚紙を重ねて隠せるようにしたイメージかな。


とりあえず、種族をヴァンパイアから人間に直した。


ま、直しても自分の本質は変わらない。


ヴァンパイアさ。


あと、魔法も毎日欠かさず練習していて、

必殺技も開発した。奥の手だから今は教えないけどね。


で、一つ気になることがあるんだけど、

ステータスの数値は6才の時と同じでHP1、MP2だった。


どうやっても上がることも減ることもなかった。


でも、今じゃ、普通に風魔法の「ウインド」は使えるのにな・・・・。



アリスは思い悩んでいた。


明日、ユートは15才を迎える。


この国では、15才になったら大人の仲間入り。


ゴブリンの村を討伐したときに出会ったユート。


あれから15年間とても幸せだった。


大好きなダンと3人で一緒に暮らして来た。


今ではユートが私の子供では無いなんて信じられない。


考えられない。いつも私をお母さんと呼んでくれた。


一緒に水浴びをして洗ってあげたり、

ユートがいたずらをして怒ったら、

大声で泣き出したり。


ダンが他の女に鼻の下を伸ばして、

私に怒られているのを見て、


「クスクス」


とユートが笑ったり、とても幸せだった。


テーブルの上の、

今まで大事にしまってあった真っ黒な箱を見て、

物思いにふけっていた。


あれからいろいろとこの黒い箱を調べたが、

その箱がなんなのか、

手がかりになるようなものは見つからなかった。


何度か剣で叩いたり、

ハンマーで叩いたりしたが、

キズ一つ付かなかった。


ユートは不思議な子だった。


見つけたときは肌が白くてなんか神秘的な感じだった。


大きくなるにつれて、

普通の子どもとはちょっと違うなぁ、

と思ったこともあった。


自我というか、

大人っぽい考えを既に持っているような感じだった。


なんかそれを私たちに気づかせないようにしているんじゃないかと疑ったこともあった。


でも見た目、

普通の子供もだし、

気のせいで済ませていた。


時々、一点を見つめてぶつぶつ言っている姿を見て、

この子、大丈夫かなと思ったりもした。


また、見ていないふりをしていたが、

子どものころ、風を操っているようだった。


魔法は本来、協会で祝福を受けて、

自分のステータスを理解し、

魔物を倒すことで少しずつ覚えていくものなのだが、

ユートは、小さい時に一人で葉っぱを操って遊んでいた。


それにあのゴブリン襲撃事件。


ユートがミラをおんぶして20mぐらいジャンプした?


いや、正確には低空飛行した。


あれはさすがに驚いた。


ダンも驚いたと言っていたし。


あの後は少し問い詰めたけど、ユートが


「自分でもよく解らない。」


と言っていて、

それ以上は聞かなかったけど、

葉っぱを操っている姿を見ているから少しは疑ったよ。


色んなことがあったけど、

今ではもう15才。


本当に月日の流れるのは早い。


あ、そうだ。


ユートの出生を話すか話さないか悩んでいたんだっけ。


この前ダンに相談したら、


「アリスの好きなようにしろ」


って言われて腹が立ったのよね。


15年間一緒に暮らしてきて、

なんなのこの言い方って。


はぁ~、でも。


ユートには私たちにみたいに色々な世界を見てもらいたい。


色んな思いを感じて欲しい。


うれしいこと、

悲しいことを一杯感じて大きく育って行って欲しい。


私の親が私を冒険者として認めてくれたように。


う~ん。


やっぱりちゃんと伝えよう。


きっとショックを受けるかもしれないけど。

自分の息子を信じて伝えよう。


アリスは決心した。

スマホで投稿しているので、なかなか文章が進みません。少しずつですか、更新を早めにしていきたいと考えています 。宜しくお願いします。

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