回想の回
ミラは、寝る前に思った。
良かった~。ユートに出会えて。
でも何、この2人。ミランダお母さんの言った通りだったわ。しかも一人は、エルフのお姫様なんて。
まさか、ユートが、こんなにモテるなんて。いつもユートが、近くにいたから見余ったわ。
この2人には負けてられない。私の方が、付き合いが長いんだから。
でも本当に出会えて良かった。ユートが旅だって約1か月。もう会えないかな。なんて何回思ったことか。
さすがに酔っ払いに絡まれた時には、もう村に帰ろうかな。なんて思ってしまったわ。
ユートを探すために、ラサールの町に着いてから、宿屋で聞き込みをしたら、
女の子と一緒に冒険しているとか、ギルドに行ったら、難しいクエストを達成したとか。
いろいろ聞いた。本当に心配だった。
女の子の影もチラついたから。たぶん、ネロだと思うけど。
それで、急いでライオネル城に来たけどユートの痕跡は見つからなかった。
でも会えた。
これからユートに絶対ついて行く。後悔しないために。
ミランダお母さん。ユートに逢えたよ。応援していてね。
ネロは寝る前に思った。
ちょっと、また一人増えたわよ。しかも前に少し話を聞いていた、幼馴染のミラ。
たぶん私よりも頭がいいのよ。でも、絶対ユート君は渡さないからね。
別れた。なんて言ったら絶対、お母さんに殺されるわ。それだけは絶対にいや。
私の方が、胸があるし、ミラも可愛いけど私の方が美人よ。絶対負けないからね。
それとあと一人、なに? エルフのお姫様って。
私だって魔女のお姫様よ。あっだめ。
魔女のお姫様では勝てないわ。
勝てるとしたら、ユート君との付き合いがサラより長いことかな。
でもそれって、ミラに負けているじゃん。
あ~、どうしよう。
でも、ユート君と私は、肌と肌を触れ合った中よね。ユート君はビックリして逃げてしまったけど。
でも絶対に2人よりはリードしているわよ。絶対に負けないんだから。
サラは寝る前に思った。
ユートさんってなんて不思議な人なんだろう。
まさか私が惚れるなんて考えもしなかったわ。
183年生きてきて、いろいろな人に合ってきたけど、なんとも思わなかった。
あれかな、赤オーガから助けられたからかな。
それもあるけど、いきなりステータス見せては、すっごいビックリした。心臓が高鳴ったわよ。
実際、私はそれを受け入れたし。求婚されたわ。ふふ。
ネロとミラのことはどうでもいいわ。
それはユートさんが決めることだし、もし、私が順位付けで、3番目になっても私は、ユートさんについて行く。
そう決めたの。
それにエルフの村の問題。
まさか私たちの森にダンジョンが出来るなんて思いもよらなかった。
長老たちは一大事ということで、私をライオネル王に遣わした。しかも一人で。
だからあんな危ない目に合ってしまったのよ。ユートさんが居なければ、五体満足ではいられなかったわ。
ありがとう。ユートさん。
ちょっと揚げ足を取って、約束させてしまったけどごめんなさい。
でも、良かったわ。ユートさんが来てくれればエルフの森も安泰ね。
エルフの森の問題も解決しらた、私はエルフの村を出て、ユートさんと一緒に旅に出よう。
俺は寝る前に思った。
俺ってこんなにモテたっけ。
ひょっとしてモテ期か。でも、なんか肩身狭くない。
女の子が3人。円陣を組んだら最強でしょ。
だめだ。さっきのことを思い出させる。怖い。
しかし、よくミラは俺を探しに来たな。強がりだけど泣き虫で臆病だったのに。
でも、別れてから一か月ぐらいしか経っていないけど、ミラの顔を見た時、嬉しかったな。
しかも可愛くなっていたし。
これからも一緒に旅が出来るなんて楽しみだな。
ネロは相変わらず、俺にまっすぐだな。それはそれでうれしい。
ネロとはいろいろあったからな。運命的な出会いだし。
魔女とヴァンパイアだし。物語的には面白いよな。
サラは今になって気品があるというか、おしとやかというか、育ちが違うなぁ。と思った。
だけど、赤オーガに襲われた時は、普通に悲鳴を上げている女の子だったしな。
183才か~。ネロのお母さんも400才を超えていると言っていたし。
ネロも長生きなんだろうな、きっと。
じゃあヴァンパイアの俺は?
これはおいおいわかることだろう。
でもまさかエルフのお姫様なんて。
これからの扱い方をどうしよう。ま、基本この3人は適当でいいや。面倒くさい。
余り考えていると、どツボにはまりそうだし。なるようになるさ。




