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吸血鬼の住み家

さて、今回は、山岳地帯を抜けて砂漠地帯に行ってみるか。


蝙蝠男たちもそこに住んでいるっていっていたし。


あれ、蝙蝠男って名前からして、蝙蝠だから、洞窟にすんでいるような。


天井にぶら下がって寝ているイメージだな。


ちょっと気になるが、行ってみれば解るだろう。


よし、なるべくこれからは空を飛んで行こう。


俺は飛び立った。


山岳地帯に入ると、虫やジェネラルマントヒヒは現れなかった。


どうも隠れているみたいだ。


まあいい。俺は山岳地帯を抜けて砂漠地帯に入った。


そこはまさしく砂漠だった。熱い。


地上に降りて背中に翼を仕舞い、砂漠を歩いた。


お、遠くの方に黒い影があるぞ。きっと魔物だ。


俺は、歩いて近づいた。


向こうも俺に気が付いたみたいで、すごい勢いで近づいて来た。


あ、でっかいサソリだ。


久々にベタな魔物だ。


そうだよ。砂漠と言ったらサソリとワームだよな。


とりあえず今回はサソリだ。


ってちょっと待て、デカすぎるだろ。


まだ遠くにいるが、ゆうにジェネラルホーンの大きさを超えている。


しかも動きもデカいくせにめちゃくちゃ早い。


だってどんどん近づいて来るからどんどん大きくなっている。


簡単に言うとジャンボジェット機ぐらいの大きさ。


ひぇ~。


これは翼を出さないと勝てないだろ。


そう思い、俺は、背中から翼を出した。


すると、30mぐらい手前でサソリの動きが止まった。


ん、どうしたんだ。


俺を警戒したのか。


サソリはそのまま後ずさりをして、180度向きを変えたと思ったら、すごい勢いで逃げて行った。


俺は呆然とサソリを見送ることしかできなかった。


「あっははは~。まさかジェネラルスコーピオンが逃げ出すとは恐れ入ったわ。」


と言いながらバサバサと蝙蝠男が上空から降りてきた。


「あ、あたなはこの前の」


「そう言えは俺の名前を言っていなかったな。俺は、サタンだ。」


「あ、すみません。私はユートと申します。」


「いいよ。普通に話せよ。しかし参ったな。お前、強くなり過ぎだろ。」


「そんなこと言われたって、自分でも良くわかりませんよ。自分でもこの力に戸惑っているんですから。」


「そりゃ~そうだろ。で、上手く飛べるようになったのか?」


「だいたいコツは掴みましたけど、それより何ですか。翼が生えている時と生えていない時の力の差は? ビックリしましたよ。」


「あははは~。そうか。ビックリしたか。俺の思い通り。」


「ちょっと。知っていたんですか?」


「当たり前だろお前の血を飲んだんだからさ。」


「もう。それならそうと教えてくれればいいのに。」


「ばか。教えたら面白く無いだろ。」


「そりゃそうですけど。」


「ま、ここで話すのもあれだ。ついて来い。俺の住処にいくぞ。」


「はい。」


そう含って俺たちは上空に飛び立った。


「ユート。お前、すごいな。既に俺について来れるなんて。しかも俺は適当に飛んでいるんだぞ。」


「ええ、だいぶ慣れてきましたし、この羽のおかげです」


「おい、突っ込むぞ。」


「え、えぇー」


サタンは急に砂漠のある一か所に背中の羽を畳んで突っ込んだ。


俺も羽をたたみ、そのまま突っ込んだ。


すると、砂漠の中には空間があった。


しかも中は真っ暗闇だ。


俺は、目に神経を集中した。


すると次第に辺りが見えるようになって来た。


「おい、こっちだ」


サタンが俺を呼んだ。


「あ、すみません。」


俺は、サタンを追いかけた。


ある程度進んでいくと、ほかの蝙蝠男たちが楽しそうに会話をしている。


だが、俺のことには無関心だ。


「う~ん 不思議だ。見えないってことは無いと思うが。」


サタンはある扉の前で、降りた。


「ここだ。入るぞ。」


俺も、サタンと同じように降りて後を付けた。


扉の中に入ると、中央に大きな机があり、いくつもの椅が並べられ、奥には、社長室のデスクと背もたれまでの椅子が置いてある。


で、脇には応接セットみたいなものが置いてあった。


「おい、そこに座ってくれ。」


サタンに応接セットの椅子を案内された。


「あ~はい。ここはすごいところですね。」


「そうか。ありがとう。なかなかこれを作るのは大変だったよ。酒は飲めるか?」


「え、お酒があるんですか?」


「ああ、じゃあちょっと待って。」


そう言ってサタンは小さいグラスに酒を注いでいる。


タン。


サタンが俺の前の机にグラスを置いた。


「どうぞ。」


「ありがとうございます。」


そう言ってグラスを見た。


小さめのグラスに半分ぐらい注がれている。


色は茶色というか、琥珀色だ。


臭いは、木の匂い。樽の匂いって感じかな。


すごく熟成されている感じがする。


俺はグラスを持ち、一口飲んだ。


「うわ~」


「ん。ちょっと強かったか?」


「ちょっとこれ、何度あるんですか。」


「80度くらいかな。」


「強すぎます。」


「そうか。このパンチがうまいのに。ほれ。」


そう言ってサタンは、水を出した。


「え、これって気泡が出ているけど炭酸水ですか?」


「ほう。よく知っているな。そうだよ。炭酸水だ。それを入れれば薄くなるだろ。」


俺は炭酸水で薄めた。ソーダ割りが出来上がった。


「おいしいです。」


とりあえず俺は感想を言ったが、グラスに炭酸水をなみなみに入れても、グラスが小さいからまだキツイ。


「そうか。うまいか。どんどん飲んでいいからな。」


「ありがとうございます。でも、僕にはちょっと強すぎます。

そうだ。俺の地上の仲間にお酒が好きな子がいるので今度、連れてきます。」


「あははは~期待しないで待っているよ。」


「そうだ。ここに来るとき、サタンさんのお仲間がいらっしゃいましたが、僕に無反応でしたけど。」


「あははは~。そうか。悪かったな。 あいつらは、俺が作った。いや、生んだ子供たちだ。

だから、俺からの思念ですべての情報がいきわたっているから、そういう風に見えるんだろ。」


「ってことは、サタンさんの分身みたいなものですか。」


「ああ、そんな感じだ。お前も、俺と会う前までは、ヴァンパイアの分身の一人だったぞ。 」


「え、そうなんですか。知らなかった。」


「ま、なんか理由があって、お前自身が拒否してたんだと思うけど。

でも、普通は拒否もできないんだが、お前は珍しいな。たぶん。異端児だ。」


「え~異端児はショックだな。でもおれ、捨て子みたいだし。」


「そうか。だったらそういうこともあり得えそうだな。

そうだ。お前はこれからどうするんだ?」


「僕は、地上に帰ろと思います。魔族とも戦わないといけないので」


「ああ。魔族か。古の種族か。ま、お前だったら頑張ればなんとかなるだろ。

だけど油断するな、あいつらも昔のままの強さとは限らないからな。」


「え、魔族を知っているのですか。」


「ああ、昔ちょっとな。」


「サタンさんは、地上に戻らないのですか?」


「ああ、ここで細々と暮らしていく。話相手がいないのが寂しいがいい場所だ。」


「昔のことがちょっと気になりますが、いろいろとお世話になりました。

必ず仲間と戻ってきます。その時はまた、お酒をごちそうしてくださいね。」


「ああ、期待しているよ。」


そんな話をして時間が過ぎて行った。




今、酔っ払って、メーテルに看病をされている。


「まったく、ユートさんは何をやっているんですか?

こんなに酔っ払って。

しかし、どこでお酒なんか飲んできたんでしょう。」


「う~ん」


俺はうなっている。


不思議なんだよ。酔いにはヒールが聞かない。


しかも体質的な事だと思うけど俺はお酒に弱いみたいだ。


いや、あのお酒が強すぎるんだ。


マジで辛い。


でも仕方がないか。サタンさんにはいろいろとお世話になったし。


しょうがないか。




ふう。何とか復活した。3日間、なにも出来なかった。


さてと、修行に行くか。


サタンさんの話だと、火山地帯、あのマグマが出ている山を越えるとここから出れるらしい。


でも、砂漠地带の次が湖地帯になっていて、その次が火山地帯だそうだ。


だから今はやっと半分クリアーしたってことかな。


でも、魔物も強くなるから、これからもー筋縄ではいかないと思う。


だから焦らず、一歩一歩、魔族に対抗するため羽の力を使わずにここを抜けだそうと思っている。


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