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007-青きドラゴン


フーとハクは、展開した神装を身に纏うとしばしその感覚を確かめていた。

感覚を確かめる2人は、とまどいと高揚が入り混じった表情で身体を動かし装備を撫ぜたりと忙しくしている。


「タロウ!これは、すごいぞ!腕から全身にすさまじい力が流れるのを感るぞ!」


「私は、脚から暴れ狂う力と躍動感がすごいです。・・・・ですが・・・・」


「うん。たしかに・・・脚の付根で装備が食い込んで幼いヴィーナスを強調してますね。どおしてもそこに目が行ってしまいます。」


「くぅぅ~・・・・」


「タロウくん、あんたも男だね!ハクの強調されたヴィーナスの丘に目を奪われるとは、私の場合はやっぱここかな?」


フーは、そう言うと左右の指で自分の乳房を指差した。


「確かに、装備したら一段とボルームを感じますね。僕の姉達と比べても見劣りしないと思いますよ。」


2人とも年齢にあった美的身体をしているが、タロウの母と2人の姉の裸体を毎日みせられていたタロウが動揺することは無い。

なにせ母と姉達の身体は、異常なまで完璧で女性としての魅力を最大限発揮していたからだ。


「へぇ~・・タロウのお姉さんって、そんなに綺麗ってか魅力的な身体なのか?」


「そうですね。姉達と比べて勝てるとしたら母ぐらいかな? 母は、勝負になると手段をえらばないですからね。いざとなれば色気を使って勝利をつかむでしょうね。」


ハクは、頬を赤く染めもじもじしながら


「あの・・・・・・・」


タロウは、ハクの仕草から悟り言った。


「ハクは、魅力的だよ。」


ハクは、うなずき笑顔をみせてくれた。

妹ってこんな感じなのかな・・・・とタロウは、思った。


そんな2人にタロウが、ドラゴンの袋からいくつかの軍用リュックと思われる物を取り出し、身に纏える物があるか2人に確認させた。

服は、入って無かったようだが、掛け布団と思われる丈夫そうな大きな布を取り出すと、帯状に切り裂き胸と臀部に巻きつけた。

タロウは、羽織る感じでポンチョとして使うと思って見ていたので少し驚いた。

使わない物をドラゴンの袋にタロウが入れ片付くとフーが話し出した。


「私のこの手とハクの足の装備ってドラゴンの物なのか?爪が鋭く纏った表皮が鱗状になっているのだが。」


「そうだよ。さっきの広場で君達が来る前に白きドラゴンを倒した戦利品の1つだからね。」


「えぇ!ドラゴンを倒した・・・それも単独で・・・・」


またも2人が固まった。

固まった2人をタロウは、放置してネックブレースを展開したハルを見ている。


「タロウ様!観てください!装備が進化しました。 全身から力がみなぎり、身体がとろけてしましそうです。はぁ~・・・・ふぅ~~ん・・・・」


ネックブレースを展開させたハルの姿は、やばすぎる。

そんなやばい姿で身体をくねらせ高揚しているとまさに変態にしか見えないのだ。

タロウは、そのことを言葉に出すつもりは無かったのだが、

フーが口火を切ってしまった。


「タロウの相棒は、変態全快で燃え上がってるね。いまから戦闘することも忘れてるな。」


「正解だね。フーさん申し訳ないのですが後でハルの無駄毛の処理を・・・」


「本人は、気にして無い?違うな。むしろわざと見せてると思うぞ・・・・・」


ハルの装備は、首から下へと白いハーネス状のラインが神経の様に張り巡らされ、ハーネスランジェリーとなっていた。


「高価で気品のあるネックブレースを纏ったハルさんがうらやましくも思えましたが・・・・・」


「ハク、お前もそう思うよな。僕の感覚は正常てことなんだよな?ハク、この布でハルの全身を覆ってくれ。」


「えぇ~~ぇ! なんで私が・・・・」


「下僕だからだ・・・・」


ハクは、指示通りハルの全身を布で覆うよう説得するが拒否され。

見かねたフーがハクを支援に向かうが、ハルは、納得いかないとダダをこねた。

最終的にフーとハクと同じ形で胸と臀部に布を巻くことで合意したのだ。

フーとハクの、腰巻の長さは、動くのに支障が無いと思う大腿の半ば程度で違和感はない。

問題は、ハルだ。

タロウが腰巻の長さをフーとハクと同じ大腿半ばぐらいまで伸ばせと命令するが、動きにくいと言って股下ぎりぎりまで短くしているのだ。

タロウは、ハルの展開装備を始めて見た時フーと話した内容を思い出し、これ以上言っても無駄だろうと思いあきらめたのだ。


雑談をしている間に3人の装備状態の分析も終わり今後の戦闘を模索しつつ先に進んだ。


「ハク。」


「はい?」


タロウは、ナイフのささった天井を指さし言った。


「あそこにナイフが刺さってるの分かるか?あれを取れるならとってきてくれないか?」


ハクは、両側の岩壁を使い軽いステップとジャンプで5m上空に刺さるナイフを取ってきてくれた。


「ありがとう。ハク」


タロウは、ハクに礼を言い頭を撫ぜならが受け取ったナイフを空いてる左側のベルトのフックホルダーに差し込んだ。

ハクは、はずかしそうに微笑み頬をうっすら染め肩をすぼめじっとしている。


「タロウ。ハクだけ可愛がらずあたしも撫ぜておくれよ。」


フーは、少しはにかみ言うとタロウが撫でやすいように背を屈め頭を差し出した。タロウは、ペットが甘える仕草に感じながら言われるがままフーの頭を撫ぜた。

タロウは、年上の頭を撫ぜるのは初めての経験である。

年上のフーの頭を撫ぜてるうちにハクと同様にかわいく思えた・・・愛らしいと。

普段は、ぶっきらぼうな姉御肌的な言動をみせるフーが、しおらしいからだ。

当然、ハルもねだるがタロウは、放置して先に進み始めてしまった。



しばらく進むと青きドラゴンの巣に到着した。

広間には、青きドラゴンが一匹こちらを睨みタロウ達が来るのを待っていたようだ。

広間に入る手前の通路でタロウが指示を出した。


「いまからドラゴンと戦います。3人は、僕が指示を出すまで僕より後ろでドラゴンと対峙してください。そっちの2人は、邪魔ですのでこの通路から先には入らないでくださいね。この先に入ったら間違いなく2人は、死にますから。準備はいいですか?」


「はい」 「はい」 「ちょっと・・・」


「では、行きましょう!」


「えぇぇ~・・・ちょっと・・・」


無駄な抵抗を見せるハルの言葉は無視してタロウは、広間に足を進めた。

タロウ達が広間に入ると青きドラゴンがタロウを睨み殺気を込めながら言葉を発した。


「オマエ ハクリュウ タオシタ」 「オマエ コロス」


ドラゴンは、言い終わると同時に白きドラゴンと同じように、尾の横なぎのすさまじい一撃が唸りを上げてタロウ達に襲い掛かってきた。


『ブォォ~~ン! ド!~~ ダダダッン!』


タロウとハクは、すばやいバックステップで攻撃を躱したがフーとハルは、尾に跳ねられ壁に叩きつけられてしまった。

その状況にタロウは、あせっり2人の名を呼んだ。


「フー!ハル!」


「大丈夫さ!ちょっと油断しただけさ。左手で受けたからたいして効いてないさ!」


「はぁ~~ん!最高です!全身の骨がきしみあと数発受けたら逝ってしまいそうです!」


2人のボルテージは、攻撃をくらったことで下がるどころか上昇したようだ。

2人のおかげで分析の時間が稼げたタロウは、白きドラゴンを倒した方法が一番効率が良いと判断した。

タロウは、3人にドラゴンを囲ませ戦わせた分散して戦った方が効率良く思えたからだ。

3人は、ドラゴンと接触するつど身体能力を向上させている。

3人が装備した神装が関係している事は間違いないと感じたタロウは、自ら戦わず彼らの戦いを観察しながらリストバンドAIで記録と分析を行っていた。


「タロウ!限界だ。腕が・・・」


「タロウ様。私も足が限界です。」


「タロウ~!はぁぁ~・・逝くぅ~・・・・私も限界です。」


3人が無言になり本当の限界が来たようなので、3人を抱えて通路側に非難させた。


タロウは、ドラゴンと対峙し言い放つ。


「青きドラゴン。青龍!おまえを倒す!」



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