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005-獣人の娘達


やせぎみの超グラマー体形の少女、ハルコにネックブレスを渡し下僕として同行することが決まった。


タロウが、自己紹介がまだだった事に気がつくと、


「僕の名は、タロウ。よろしく お姉さん」


「あっ・・私は、如月 春子きさらぎ・はるこ17歳です。宜しくお願いします。タロウ様。」


「ハルコさんですか。これからは、ハルと愛称で呼ぼうと思うのですがいいかな?」


「はい!タロウ様が、好きなように、呼んで下さい。」


タロウは、ハルとの会話で

年下の僕の名に様付で呼ぶのに加え

僕に、『・・・好きなように・・・』と言った時の表情と仕草に奇妙な胸騒ぎを感じた。

何かを期待するような表情で僕をみつめ、

ネックブレースのみを身に纏った状態で、手を後ろに組み身体をもじもじとくねらせながら話す。

ハルは、相手から精神的、肉体的苦痛を与えられることによって性的満足を得るマゾではないかと?


タロウは、ハルとの契約の内容を再確認した。


「ハル?下僕の契約だからね。わかってるよね?」


「はい!わかってます!太郎様が私の体を望み全てを見たいとおっしゃれば、お見せします!」


ハルは、言い終わる前に俺を押し倒し俺の顔に跨ってきた・・・・・

うぅぅ~ん・・・・見た目通りの毛深さだ・・・・ウググッ・・・グッハ!

タロウは、ハルの尻を持ち上げ脱出に成功した。


そんな2人がじゃれあう姿をみて獣人の娘が


「はあぁ~・・・勇者ハルコ様が、下僕になった?勇者で無いと言った男の子の・・・」


2人の獣人娘は、少年の下僕となったハルコを見てあきれた様子だった。

そんな彼らにタロウが、話しかけた。


「ハルは、僕が連れて行くが君たちは、どうする?僕の下僕と成り一緒に来る?」


タロウの問いに、アユミ・ケンジ・獣人娘の順で返事がされた。


「私は、あなたの下僕に成る気はないから・・・・」

「僕は、・・・・・ハルコさんと一緒に行きたい。・・・・・でもアユミさんが・・・・」

「私とハクは、勇者の護衛を命令された奴隷兵だから・・・・・」


獣人の娘は、奴隷?タロウは、獣人の言葉に疑問を抱き再び尋ねた。


「この国は、奴隷制度があるのですか?その首に着けたベルトが奴隷のしるしとかかな?」


タロウの疑問に獣人の一人か答る。


「はい、この国だけに奴隷が居るというわけでは無くすべての国に奴隷は、居ます。この首輪を着けられた時点で自分で死ぬ事も出来ず主の命令に従うしかないのです。拒否しつづけると人格を完全に破壊されてしまい操り人形になってしまうのです。」


「なるほど、その首輪を触ってもいいかな?」


「かまわないけど、外す事は不可能だし命令を書き換えたり主を変える事は、出来ないよ。各都市の教会の宣教師が持つ契約の魔具があったとしても術式も解らないし、お手上げだよ。首を切り落とせば外れるけど死んじゃ意味ないしね。この首輪が外れるまでは、奴隷として主人の命令に嫌でも従い生きていく事しかできないんだよ。」


俺が、彼女の首輪に触れ解析している間彼女達奴隷の苦悩を俺に話した。

俺の解析も終わり解除方法もわかった。

彼女も愚痴を話せて少しは気も晴れたのか、はにかみながら笑顔を見せた。

タロウが、首輪から手を放すと


「この首輪を外すのは、やっぱ無理だよね?・・・・わかってたから・・・」


タロウを見つめる獣人娘の表情は、重苦しいものえと変わった。


「人族にもお前みたいな奴が居るんだな・・・・もう少し早く知り合いたかった。」


「その首輪を着ける前に、僕と知り合いたかったてことかな?」


「そおだよ。 この首輪を着けられる前に知り合っていたら今とは違った気がする。」


彼女の話を聞きタロウが彼女の名を訪ねた。


「きみの名は?」


「私は、フーガ。 南方の国タイガーの族長の娘だった・・・今は、奴隷兵だがな」


「そっちの娘は?」


「私は、コハクと言います。北方の国ウルフの族長の娘でした・・・」


「僕は、タロウ・ミヤビ。ミヤビは、別の世界での家名だから、今は、ただのタロウだ。」


三人は、自己紹介をすると、お互い顔を見て微笑んだ。

話が途切れしばしの沈黙が過ぎ

タロウが、フーガとコハクに再び問いかける。


「2人は、ハルと同じく僕の下僕になる気はないか?」


2人は、あきれた表情になり、返事をした。


「だから・・・・首輪が」


「フーガ姉さんが、さっき説明しましたよね?」


タロウは、首輪に触れ話を聞き始めたときから、少し意地悪したくなり首輪の解除をあえてしてないのだ。

2人が、望んで奴隷の首輪を着けたわけでもなく、外れる物なら外したいと分かっているし、下僕に成ることを拒否したとしても敵対されたり今後のタロウの邪魔をしないと約束させる事で首輪を外してあげようと思っていたからなのだ。


「その首輪の仕組みは大方理解したし、今の僕ならすぐに外すことが出来ると思う。どうする?」


首輪を外せると聞き、2人は、驚き、お互いの手を握りながら喜んだ。

それと同時に、本当に外せるのか不安になったようだ。


「本当に・・・・できるのか?首を切るとかそんなやりかたじゃないのか?」


「僕の下僕の頭がなかったり、首が傷だらけとか?それは無いな!ハルには、言ったが仲間に残忍なことをする気はないよ。ただ下僕として僕の指示には従ってもらうよ、みんなでここから生きて出る為に僕の指示に従ってもらう。あと下僕になってから僕を信じれなくなったら裏切っても構わないから。僕に敵対したり僕が親しく思う人とかに危害を加えようとしないかぎり、お互いの縁が終わるだけで実害は無いと思うよ。」


タロウが話し終わると2人は、納得したようで笑顔でタロウに近づき下僕の誓いを述べた。

下僕の誓いを聞き届けたタロウが、

2人の首輪に左右の手で同時に触れると一瞬で2人の首にはめられた奴隷の首輪が外れた。


『カチャ!カチャ!』


タロウは、首輪に触れさきほど分析の終わった解除コードを気を使って首輪に送り施錠を外したのだ。

施錠が外れた事で首輪の一箇所が割れ彼女達の首から外れ落ちた。

2人は、自分の首を左右の手で触り首輪が無くなっていることを実感するとお互いに抱き合いすすり泣いた。


「奇跡だ。」

「フーね~・・・・これで帰れる。」

「そうだ!奴隷から解放されたんだよ。ハク!」


2人は、奴隷の首輪が無事に外れたことをお互い抱き合いながら喜んだ。

奴隷の首輪から解放されても、ここから生きて出られるかわ別問題であり、

2人が落ち着きを取り戻したら、下僕の誓いを再確認しようとタロウは、思った。

奴隷の首輪が外れた事で浮足立ってもらうと困るからだ。

この空間を抜けるまでは、タロウの指示に従ってもらわないと困ると、タロウが思っているからなのだ。



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