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しかし、探すと言っても全く当てがない。
そのことに舌打ちしながら、隆二はいつも通る道を中心にマオを探しはじめた。
途中でエミリに電話を入れたが、取り込み中なのか出なかった。折り返し連絡くれるように、留守電を残しておいたが。
一人で探すには、限度がある。だからといって、何もしないわけにはいかない。
辺りはすっかり暗くなってしまった。ケータイで時間を確認する。もう二十二時か。
いつかマオはいなくなる。
それは、覚悟を決めつつあることだった。
それでも、今すぐではないと思っていた。遠い未来のことだと思っていた。
でも、今すぐではない、と思っていたのは、結局目をそらしていたということなのだ。と、気づいたときには遅かった。
いつもそうだ。いつも気づかない。いつも最善を見逃す。
茜のことも、京介のことも、この間のGナンバーのことも。いつもそうだ。
だからって、今諦めるわけにはいかない。
マオに一人での外出を禁じた、本当の理由を言わなかったのは自分だ。言っておけば、マオだってこっそり出かけたりしなかったかもしれない。言わなかったのは自分の過失だ。だからこんなことになった。だから、結果の発生は阻止しなければ。
まだ、覚悟はできていない。
だから、まだ、一人にはなれない。
だから、一緒に帰ろう。




