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しるし(詩集)

泣けない

作者: さゆみ

心臓が痛いのかこころが痛むのか


この廃虚のような感情をどう抑えるべきなのか


いつからだろう

泣けなくなってしまったのは


泣きかたを涙のつくりかたさえ忘れてしまった


鏡の中の自分はきっと悲愴な顔をしているだろう



でも堪える

堪えきる

出来る

やる

笑え


自分を痛めつけて我慢する



私は母親が死んだときさえ泣けなかった

冷酷な人間だ


いや 臆病ものだ


泣く勇気さえないのだ



どんなに楽しいことがあっても他人事のように笑うのは


綺麗な花束のお裾分けを断るのも


人を妬ましく思い続けるのも


前さえも向けずに歩くのも


悲しみを拒絶する罰なのだろうか



でも泣くことを我慢し続けていたカラダはそれを受け入れない


そうしないと生きてこれなかった私は

滑稽すぎる




涙の色は何色だろうか

涙の形はあるのだろうか







また夜が終わってしまう









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― 新着の感想 ―
[一言] こんばんは。読ませて頂きました。 私も泣くことを忘れてしまってなかなか泣けずにいます。 悲しいのだけれど辛いのだけれど、泣けない。 しょうがないんです、泣けないんだもの。 きっとどこかに…
2013/04/23 00:58 退会済み
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