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終焉の約束---あの日「天使」と交わした契約  作者: MIKA_05


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第11話 episode1 登録

大神殿を出た後、シャムは冒険者ギルドに向かった。


 老神官が教えてくれた場所。冒険者たちが集まり、依頼を受け、そして報酬を得る場所。勇者として認定されたからには、ここで正式に登録し、冒険を始めなければならない。


 冒険者ギルドは、大神殿とは対照的だった。騒がしく、荒々しく、そして活気に満ちていた。建物の中には多くの冒険者がいて、酒を飲み、笑い、時には喧嘩をしている。受付には若い女性が立っていて、次々と訪れる冒険者の対応をしている。


「すみません」


 シャムが声をかけると、受付の女性が振り向いた。


「はい、新規登録ですか?」


「はい、お願いします」


「分かりました。では、この用紙に名前と得意なことを記入してください」



 シャムは紙を受け取って、記入した。名前、年齢、出身地、そして...



 職業:勇者



 受付の女性が紙を見て、目を丸くした。


「勇者...ですか?」


「大神殿で、認定されました」


「え、本当ですか? 聖痕を...」


「はい」


 シャムは少し恥ずかしそうに、背中を見せた。紋様が現れる。


 受付の女性だけでなく、周りの冒険者たちも気づいて集まってきた。


「本物だ...」


「勇者が来たのか」


「すごいな...」



 ざわめきが広がる。シャムは居心地が悪かった。こんなに注目されるのは、慣れない。



「失礼しました」


 受付の女性が我に返って、カードを作り始めた。


「えっと、登録完了です。これがあなたの冒険者カードになります」


 彼女がカードを渡してくれた。


「勇者であっても、ランクは全員Fランクからのスタートです。依頼をこなして実績を積めば、すぐに上がると思いますが」


「分かりました。ありがとうございます」



 シャムはカードを受け取って、ギルドを出た。


 _______


 その夜、シャムは安宿に泊まっていた。


 窓から見える王都の夜景は美しかった。無数の明かりが、街全体を照らしている。星よりも多い光。これが、都会なのか。


 シャムはベッドに座って、冒険者カードを見つめていた。そこには、自分の名前と、「勇者」という文字が刻まれている。


 勇者。


 エルペと約束した、あの夢。


 でも、今の自分は、本当に勇者なのだろうか?



 背中の聖痕が、微かに熱を持っている。いつものことだ。でも、今夜は特に強く感じる。まるで、何かが反応しているかのように。



 シャムは窓の外を見た。あの星空の向こうに、村がある。エルペがいる。彼女は今、何をしているだろう。約束を、覚えているだろうか。



「必ず、帰る」



 シャムは小さく呟いた。



「強くなって、世界を救って、そして必ず村に帰る」



 それが、エルペとの約束。


 それが、自分の使命。



 たとえ、この力が何であれ。


 たとえ、代償が何であれ。



 進むしかない。



 シャムは、そう決めた。



 明日から、本格的な冒険が始まる。


 仲間を探し、依頼を受け、魔物と戦い、人々を救う。


 そして、いつか世界を救う。



 勇者として。



 シャムは、ベッドに横になった。


 窓から差し込む月の光が、部屋を薄く照らしている。


 目を閉じると、エルペの笑顔が浮かんだ。



「待っててね、エルペ」



 シャムは、そう呟いて、眠りについた。



 長い旅が、始まろうとしている。


 運命の旅が。


 そして、その先に何が待っているのか、シャムはまだ知らない。

お読みいただきありがとうございます!


今後も随時更新していきたいと思いますので、少しでも『続きが気になる』と思っていただけたら、**ブックマークや評価(★)**で応援いただけると、執筆の大きな励みになります!


よろしくお願いいたします!!

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