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終焉の約束---あの日「天使」と交わした契約  作者: MIKA_05


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10/13

第10話 episode1  勇者

クリックしていただきありがとうございます!


更新が遅くなり申し訳ないです...

仕事がひと段落しましたので、また少しずつ執筆活動を進めていきます。

コメント・いいねをしていただけるとモチベーションにつながりますので、よろしくお願いします!!

村を出てから二週間が経ち、シャムはついに王都に到着した。森を抜け、街道を歩き、いくつもの町を通り過ぎて、そしてようやくたどり着いた場所。それは、シャムが今まで見たどんな場所よりも大きく、壮大で、圧倒的だった。


 城壁が、空高くそびえている。石で作られた巨大な壁が、街全体を囲んでいて、その高さは村の家の十倍以上ある。門には衛兵が立っていて、出入りする人々を見張っている。商人、冒険者、旅人、様々な人々が行き交っていて、その数の多さにシャムは圧倒された。村では、一日に会う人の数は多くても五十人程度だったのに、ここでは一時間でその何倍もの人々とすれ違う。


 門をくぐると、さらに驚いた。街の中は、まるで別世界だった。石畳の道が整然と続いていて、その両側には様々な店が並んでいる。武器屋、防具屋、薬屋、宿屋、酒場、雑貨屋。見たこともない商品が店先に並び、商人たちが声を張り上げて客を呼び込んでいる。そして、道を歩けば肩がぶつかるほど、人、人、人。町の中はより一層人たちが多く、老人、若者、子供、男性、女性、様々な人種。シャムは人混みに流されないように、必死に歩いた。


 大神殿は、王都の中心部にあった。


 街の人に道を尋ねながら、シャムはようやくその場所にたどり着いた。そして、その壮大さに息を呑んだ。


 白い大理石で作られた巨大な建物。高い尖塔が空を突き刺し、ステンドグラスが太陽の光を受けて七色に輝いている。正面には大きな階段があり、その上には重厚な扉がある。神々しい。それ以外の言葉が見つからないほど、美しく、そして威厳に満ちた建物だった。


 シャムは階段を上った。一段、また一段。心臓が激しく鼓動している。緊張と、そして不安。ここで、聖痕を確認してもらう。そして、本当に勇者なのか、確かめる。


 扉を開けると、そこには広大な空間が広がっていた。


 天井は高く、柱が整然と並び、中央には祭壇がある。神像が静かに佇んでいて、その前には神官たちが祈りを捧げている。シャムが入ると、一人の老神官が近づいてきた。


「ようこそ、大神殿へ」


 その声は穏やかで、温かかった。シャムは緊張しながら頭を下げた。


「あの...村の神父に、こちらで聖痕を確認していただくよう言われまして...」


「聖痕を?」


 老神官の表情が変わった。穏やかだった目に、鋭い光が宿る。


「背中に、紋様があるということですか」


「はい...」


「では、こちらへ。奥の部屋で確認させていただきましょう」


 老神官に案内されて、シャムは祭壇の奥にある小部屋に入った。そこには他に三人の神官が待っていた。


「では、背中を見せていただけますか」


 シャムは頷いて、上着を脱いだ。背中をさらす。紋様が現れる。



 部屋の空気が、一瞬で変わった。



 老神官が息を呑む。他の神官たちも、目を見開いて立ち尽くしている。


「これは...」


 老神官が震える手で、シャムの背中に触れた。紋様をなぞる。その手が、温かい。


「信じられない...こんなものが本当に存在するとは...」


 老神官は他の神官たちを見た。


「皆、どう思う?」


「間違いありません。聖痕です」


「しかも、これほど完璧な形は...古文書でしか見たことがありません」


「神話の時代以来、初めてではないでしょうか」



 神官たちが次々と意見を述べる。老神官は深く頷いて、シャムの方を向いた。


「お名前を、聞かせていただけますか」


「シャムです。小さな村から来ました」


「シャム...」


 老神官は優しく微笑んだ。


「あなたは、神に選ばれた方です。この聖痕は、世界を救う者の証。私は神官として五十年以上この神殿に仕えてきましたが、実物を見るのは初めてです」



 シャムは戸惑った。世界を救う? 自分が?


「でも、私はまだ何も...」


「今はそうでしょう。でも、あなたにはその運命が授けられた」


 老神官は祭壇の方を向いた。


「これから、多くの試練があるでしょう。困難な戦い、苦しい選択、時には絶望さえも。でも、忘れないでください」


 老神官はシャムを見つめた。


「神は、あなたを見守っています」



 神は、見守っている。



 その言葉が、シャムの心に引っかかった。本当に? あの光は、本当に神だったのか? もしそうなら、なぜ「代償がある」と言ったのか? 神が与える力に、代償が必要なのか?



 でも、今はそれを言えない。ここで疑問を口にすれば、全てが崩れる。



「ありがとうございます」


 シャムはただ、頭を下げた。


「大神殿として、あなたを正式に認定させていただきます」


 老神官が言った。


「これから、あなたは勇者として歩むことになる。どうか、その力を正しく使ってください」


「はい...」

お読みいただきありがとうございます!


今後も随時更新していきたいと思いますので、少しでも『切ないな』『続きが気になる』と思っていただけたら、**ブックマークや評価(★)**で応援いただけると、執筆の大きな励みになります!


よろしくお願いいたします!!

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