私は食べ過ぎだからダメですか?
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ヤッホー!私は食べるのが大好きな麻里!
朝からポテチ、おにぎり4個、唐揚げ10個…他にもいろいろ食べるのが日課なんだ。
みんなは食べるの好き?私は大好き!
でも母さんにこう言われる。
「麻里!食べてないで勉強しなさい!」
むむむ、腹が減っては戦はできぬって言うじゃん?
まぁ、いくら食べても満腹にならないけど。
あーあ、勉強めんどくさい…。
そう思っていたら、目の前にキラキラと輝く虫…いや、何か小さな生き物が飛んでいた。
「こんにちは。僕は妖精のゼファリス!今日はあなたの願いを叶えに来たんだ。何かお願いはある?」
突如現れた妖精に驚きつつも、麻里は即答した。
「全部を食べ物にしてほしい!」
「じゃあ願いを叶えますよ。えいーや!」
妖精がそう言った瞬間、ふっと消えた。
「なーんだ、魔法失敗したのか。まぁ、そもそも妖精が私のところに来るわけないよね。私ってばバカだなぁ。」
そう思いながら仕方なく宿題をやろうとすると、ノートから甘い香りが漂ってきた。
「何これ?クッキーの匂いがする…まさか……?」
恐る恐るノートに口を近づけて噛むと、
「ザクッ」
まるでクッキーをかじるような音がした。
「なにこれ!本当にクッキーじゃん!妖精の言ったことは本当だったの!?やったー!」
夢中になってノートを完食。次の食べ物を探すため、外へ飛び出した。
庭の土を触ると、いつもと違う感触がある。
「まさか…?」
恐る恐る舐めてみると、チョコの味がした!
「甘っ!ここ全部チョコ!?最高じゃん!でも味はまあまあだけど…。」
喜びながらチョコの土を食べ続けるうちに、さすがに飽きてきた。
そこで公園へ向かうと、滑り台の色がなんだかおかしい。
恐る恐る触ると、
「ポトッ」
何かが落ちた音がした。
「やっぱり…!」
落ちていたのは飴ちゃん。
見たことのない柄の滑り台だと思ったら、やっぱり食べ物だった!
「そういえば妖精さん、どこ行ったんだろう?」
今日だけの魔法だったような気がする…。
やばい!急いで食べ物を集めなきゃ!
公園を歩き回りながら、新しい食べ物の発見を楽しむ。
ティッシュはガム、石ころは大きなチョコ、木はラムネ…。
そして、嫌いなものはすべて好きな食べ物に変わっている!
「すごい!最高の魔法じゃん!」
そう思い、どんどん部屋に土を集めていく。
集め終わったら疲れたのかすぐに眠りについた。
しかし翌朝、目を覚ますと…部屋が大変なことになっていた。
昨日の温度が30度だったため私が寝ている間にチョコが溶けてしまったのだ。
しかしなんで土に変わらなかったんだろう。
そう考えると理由がわかった。
溶けたものは食べ物のままなんだ!
あ。
つまりチョコが全部溶けて、小さな甘い川ができていたのだ!
「まぁ大変だったけど、全部食べられたし、結果オーライ!」
でも、もう土を食べるのはやめよう。
この不思議な出来事は、大人になってもずっと忘れないだろう…。
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