【6】
夢なら覚めないで! ――そう、何度も願ったの。
心地好い心音。
まるで、五時限目の音楽の授業でクラシックを聴いてる時の様な…。
唇に触れていた温もりは離れ、名残惜しいものを感じる。
ボーっと先生を見詰ていると、視界に映る先生の顔は、何処か満足気な顔だった。――あ、目が合った。
「あー…俺、ガキなんかに興味、懐かねぇのにな」
「………喧嘩売ってるんですか? 」
「だってさぁ、高校生に教師ともあろう奴が……あー…如何すんだよ、俺は…」
「……後、一ヶ月するかしないかで、私、卒業しますけどね」
「…まぁ……そうなんだけどさぁ……」
困ってる時に、髪の毛を無雑作に掻き毟る癖。先生は、如何言えば好いんだ? と呟き、あー! 分んねぇ! と、更に髪の毛をガリガリと掻く。
其の儘じゃハゲますよ、と忠告したいが、如何やらソレは出来ない。
何故なら、再び先生に唇を塞がれたから。
三度目のキスとなると、意外にも早く慣れるものだ。そう思っていると、唇に何か、ヌルッとしたものが触れる。
「!?」
吃驚して、思わず口を少し開けるとソレは乱暴に口内に侵入してきた。
頭が真白になる。此れが、所謂――…。
――ガリッ!
「…っ」
「っだ!? 」
勢いよく先生は私から顔を離すと、舌をベロンとだらしなく出す。
「………オイ……何で、噛んだ」
「……キモかった、からデス」
「おまっ、そんなんじゃ、此れから先、大変だぞ? 」
「此れから先ぃ!? ……って…、え? 」
「……分るだろ」
「分らない。私、馬鹿だから」
「…ハァ…。ったく、最近の若者は。何かあったら、直ぐ、『自分、馬鹿だから分らない』なんて言葉使いやがってさぁ。結局アレ、努力しようって気ぃねぇ逃げの言葉だろ! 」
「………先生。ソレ、此の作者にも言えますから、余り言わない方が……」
「好いんだよ、言って。最近、怒られて成長する若者ってぇのが減ってる時代らしいからな」
「………先生。今、絶対に、全国の若者を敵に回しました」
「…まぁ…、其れよりさ、」
「無視ぃ!? ちょっ…、私の……っ! 」
「お前、卒業したら、俺の彼女になれ」
――夢なら覚めないでっ!
自分の頬に手を当て、指で、思いっ切り其処を抓る。
痛かった。
視界が滲む。
如何やら私は、涙を流したらしい。
嬉し涙を。
「……おい…、泣くなって! みなっ………ミク」
想い、想われ。
ずっと、両想いになる事を願ってた。
でも其れは、一生叶う事は無いと諦めていた。
しかし本日。
私は、風間先生から彼女にしてもらえる約束を取り付けたのだった。
了
後書き
中途半端ですが。。
はい、何とか完結です((無理矢理感がいがめないが……まぁ、いっか…
あれ?お姉さんやハジメちゃんは?と思う方、すみません(>_<)
あくまでも、コレはミクと風間のラブストーリーなので、ホントのちょい脇役でした((だからお前は話が上手く纏められないんだよ!
三角関係、四角関係。実際あったら嫌だけど、物語だから読みたいラブストーリー。そんな話を上手く書けたら好いのになぁと思う、楽十でした
((何コレ!?中途半端過ぎない?ねぇ?
初出【2013年2月18日】
18歳ぐらいの時に書いた作品なので、“最近の若者”だったと思います(´ω`)




