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第十一話 少女の独り言
中学生のときの、どうでもいい話です。
あの子と、話さないでと言われました。
その子は、私の友達でした。
あの子だって、私の友達でした。
部活の無い今日、一緒に帰る約束をしていたのです。
嫌だって、言いました。
何でって、言いました。
でも理由は、よくわかりませんでした。
ただひとつだけ、思い出したくない言葉が無造作に、その子からあの子へと向けられました。
選んで、って言われました。
あの子とその子のどちらかを、選んでと言われました。
私は、選べなかったのです。
だって、どっちの友達も、大好きだったのです。
その子には、もう知らないと言われました。
どっちも大好きじゃ、ダメだったんでしょうか。
あの子には、嘘つきと言われました。
身に覚えのないちくちく言葉が、わたしのものになっていました。
そうして、あの子も、その子も、私のことを、友達とは呼ばなくなったのです。
中学生の時の、どうでもいい、話です。




