第四十八手
「あの『恭輔』って大男。さっき大きい物を持ち上げてたな。見た感じ『怪力男』ってところか」
渚と恭輔の会話。
「どうせあの女には何もできないわ。すぐに終わらせなさい」
「ああ、任せておけ!」
ピキッ!
その話が聞こえた水那の額に血管が浮く。
「……手加減してやれよ」
「………………………………」
月影の言葉を無視して無言でステージに上がる水那。
「水那お姉ちゃん、そんなに強いの?」
「まぁ見とけ。今にわかる」
水那と恭輔が向かい合う。
「青石水那vs道草恭輔、勝負開始!!」
ごわぁ~ん!!
試合開始の銅鑼が鳴る。
「ゲヒヒヒヒッ!! 一撃で終わらせてやる!!」
恭輔が水那の方へ走り出す。
「………………………………」
「オーホッホッホ!! これで終わり――」
だが次の瞬間、もの凄い速さで大きな何かが渚の横を通り過ぎ――
ドオォォォン!!
壁に激突!!
「きょっ……!!」
それは恭輔の体だった。頭が壁にめり込んでいる。
「恭輔えええええええええええええええええええええええええ!!」
「勝者! 青石水那!!」
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
観客の大きな歓声。
「ちょっとコレ、抜けないわよ!!」
渚が壁に埋まった恭輔の足を必死に引っ張る。
「いっ……一瞬で……!!」
顔が引きつるロコ。
「舐めてるからこうなる。生半可な覚悟じゃ水那には勝てねーよ」
水那が月影達の元へ戻ってきた。
「手加減しろっつったろ」
「私が負けたらロコちゃん負けられないでしょ。だから勝っただけですぅ~」
「いやだから手を抜くだけで――」
「続いては中堅戦、双石ロコ選手と道草渚選手の試合です!!」
アナウンスが流れる。
「ロコ、危なくなったらすぐに降参しろ。大将戦は俺が勝ってやっからよ」
「フン! 私が勝つんだからアンタの出番は無いわよ!」
「そうかい」
ロコと渚が向かい合う。
「双石ロコvs道草渚、勝負開始!!」
ごわぁ~ん!!
試合開始の銅鑼が鳴る。




