第四十五手
月影宅。
今日はこの家に一人の訪問者が訪れた。
「たのもー!!」
玄関を開ける土壱。
「はい」
「月影……さんはいますか!?」
「ああ、兄貴のお知り合いッスか。ちょっと待ってて」
――しばらくして月影が出てくる。
「ん? AVの鑑賞中に誰だい。…………ゲッ! お前!!」
訪問者はロコだった。
「月影ええええええええええええ!!!! 今日はアンタに勝負を挑m――」
「きゃああああああああああ!!!! 可愛いいいいいいいいいいい!!!! 上がって上がって!!」
「いや、あの……私は月影に勝負を挑みに…………わあ!!」
月影の背後で見ていた水那が半ば強引にロコを居間に連れていく。
*
居間にたくさんの女性用の服を持ってきた水那。
ロコの体の前に色んな服をあて始める。
「私や金華ちゃんが着られなくなったお古の服なんだけど。……あ、この服も似合ってる!!」
「あたしゃ着せ替え人形かっ!!」
「ねえお兄! この服ロコちゃんに似合ってるよね!!」
「ん? ああ、似合ってるよ」
「…………あんがと」
ロコが少し照れくさそうに月影にお礼を言う。
「ねえ! せっかくだから何かして遊ぼうよ!」
「う~ん、………………じゃあ、『双六』!!」
「ハッ! サイコロを使うゲームを選ぶとはな。少しは好い目が出る様になったのか?」
「ふふん。私は双六じゃ負けなしなのよ!!」
「じゃあ、今みんな呼んでくるから待ってて!」
水那がその場を離れる。
「みんな?」
「ああ、さっき玄関に出た土壱もそうだけど、うちは六人と一匹で暮らしてるんだよ。火丸って奴と飼い猫のさくらは今留守にしてるけどな」
「ふ~ん」
水那が呼んできた木也と金華と土壱が居間に入ってきた。
「あ、この間、兄さんが特訓してた女の子」
「こんちは」
木也に挨拶するロコ。
「俺、金華だよっ!! よろしくっ!!」
「よろしく」
「この子、兄ちゃんの友達?」
「まぁそのようなもんだ」
「なっ!? 友達じゃないでしょっ!!」
ロコが必死に否定する。
「まぁでも仲良さそうッスけどね」
「仲良くない!!」
「さ、早く双六の準備しようぜ」
こうして今日も穏やかな時間が流れていく――。
多分またしばらくお休みします。
よろしくお願いします。




