第四十四手
「サイッ!」
ロコが再びサイコロを振る。
出た目は――――――――――「1」!!
「ぎゃああああああああああああああああああ!!!!!!」
「行くぞ!」
月影がロコの方へ走り出す。
「きゃああああああああああああああああああ!!!!!!」
「チェックメイト! 『デコピン』!!」
ロコの額を中指で軽く弾く。
すると、全身の力が抜け、その場に座り込む。
「さ、帰りなさい。俺達はもう行くぞ」
「びええええええええええええええええん!!!!!!!!」
突然泣き出すロコ。
「うるせえ!! お前この回に入ってから悲鳴しか上げてねーぞ!!」
「だって好い目が出ないんだもん!!」
「たまたま運がなかっただけだ。頑張れ。明日は明日の風が吹く。じゃあな」
その場を後にしようとする月影と木也。しかし――
「びええええええええええええええええん!!!!!!!!」
やはり泣き出してしまうロコ。
「だああああああああああああ!! わーったよ!!」
月影が自分のポケットの中を漁り、何かを出す。
「『うんこマン』のブロマイドやるからもう泣くな」
「んなもんいるかっ!!」
「ったく、しょうがねーから助けてやるよ。俺達はこれでも『何でも屋』をやってるからな。相談に乗ってやる」
「じゃあ好い目が出るようにして!!」
「任せとけ!!」
「でも、兄さん、どうするの? 好い目が出るようにするって……」
「特訓するんだよ」
「特訓?」
「たくさん特訓して経験値積むんだよ。そしたら好い目が出る様になる(多分)」
「そんなゲームみたいな……」
「行くぞ! ロコ!!」
「押忍! 師匠!!」
月影とロコの特訓が始まった。
*
トレーニングジム。
ロコはサンドバッグや月影が持つミットに打撃を打ち込んだり、ランニングマシーンでひたすら走り続け、パンチ力や足腰を鍛えた。
「いや、意味あるのコレ!?」
今のは木也のツッコミ。
そして、今は陽がすっかり暮れかけた土手でランニングをしていた。
「うっ……、ゲボ吐きそう……」
「女の子がはしたない事言ってんじゃねーぞ! オ゛エ゛ェ゛ェ゛……」
「兄さん、多分コレ意味無いって……。あと、何か忘れてる様な気が……。つか、どこに吐いてんの!?」
*
「遅いっ!!」
水那が顔を真っ赤にし、ほっぺを膨らませて月影と木也の帰りを玄関で待っていた。
この後もう一話上げます。




