第四手
朝六時。
ジリリリリリリリリリリリリリリリリリ!!
「うるせえええええええええええええええええええ!!」
寝ていた月影が目覚まし時計を力強く叩いて止めた。
「ったく、昨日買った時計こんなにうるさかったのか。……ん? あれ? 時計が動かない。もしかしてもう壊れた!?」
月影は庭が広く大きな家に住んでいる。
今回はそんな彼の一日を見ていこう!
*
「おはよ、お兄」
台所に行くと、一人の女性がすでに朝ご飯を作り始めていた。
彼女の名前は「青石水那」。
月影と一緒にこの家に住んでいる。
髪型はショート。
「ふぁあ~、おはようさん」
「朝ご飯とお弁当は私が今作ってるから、先にさくらのご飯とゴミ出ししてくれる」
「りょーかい」
そう言うと、月影はその場を後にした。
*
さっさとゴミ捨てを終わらせた月影は、この家で飼われている猫の「さくら」にご飯をあげる為、「ピュー」と口笛を吹いて呼ぶ。
すると、その音を聞いたさくらがすぐに駆け寄ってきた。
因みにさくらは雑種の猫なのである!
「ぬ゛ーん」
「さくら、ご飯お食べ」
皿にキャットフードを入れてあげるとさくらはそれをガツガツと食べ始めた。
「ははっ、美味しそうに食べよる。……さてと、水那の方でも手伝ってくるか」
台所へ行くと、水那は弁当をすでに作り終え、朝ご飯作りも終盤に差し掛かっていた。
「もう作り終わるからみんな起こしてきて」
「はいよ」
そう言うと、月影はフライパンとお玉を持って階段を上がる。
二階の廊下へ着くや否や持ってきたフライパンとお玉をカンカン大きく叩き始めた。
「お前ら起っきろおおおおおお!! 朝だぞおおおおおおおおおおおお!!」
すると、あちこちのドアが開き、四人の男女がゾロゾロと出てきた。