第三十八手
「なんだ、コイツは!! 普通の熊じゃないのか!?」
体の色が血のように赤く染まり、一回り大きくなる血鬼熊。
そして、立ち上がった血鬼熊が攻撃の態勢に入った。
「させるかよ!!」
拳と拳を合わせ、左腕にも黒いオーラを行き渡らせ、両腕で攻撃態勢を作る月影。
「射出! 『バルカンラッシュ』!!」
数十発の力強いパンチを血鬼熊の腹に叩き込む。が、その攻撃を耐えられる。
「なっ!? ダメージが入ってないのか!?」
ブン!
次の瞬間、血鬼熊が強烈なパンチを放つ。
「チィッ! 『ブラックボール』!!」
すんでのところで月影を黒い球が包み込み、攻撃を防ぐ為のバリアを張るが、血鬼熊のパンチがそれを簡単に貫通し破壊。血鬼熊の攻撃をモロに喰らう。
「ごっ!!」
そのまま数十メートル後方まで飛ばされる。
「かはっ!」
(一瞬意識を持ってかれた! まさか一撃でこんな……!! もうきゅう太を呼ぶしか……)
だが、飛ばされた際にポケットからはみ出し破損したスマホが少し先に落ちているのが見えた。
「しまった……!」
「キャアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
みつばの悲鳴が聞こえる。血鬼熊に襲われそうになっていた。
(クソッ……間に合わ……な……)
すると、月影の背後から火の球が飛んできて、血鬼熊に直撃。
「グオッ!?」
「この攻撃は……」
「ケッ、随分苦戦してんじゃねーか」
月影が振り向く。
そこに立っていたのは火丸だった。




