23/50
第二十三手
月影達四人が列車から降り、山道を登った約一時間後――
「ココデス!!」
四人の目の前で洞窟が大きく口を開けていた。
「ちゃっちゃとお目当てのモン手に入れて帰るぞ」
「うん」
「そうッスね」
「ハイ!」
月影の言葉に木也、土壱、ビアンカがそれぞれ返事をし、洞窟の中へと足を踏み入れる。
*
洞窟の中は暗かった為、四人はビアンカが持ってきたヘッドライト付きのヘルメットを被り、歩を進めていた。
すると、目の前に分かれ道が差し掛かる。
「これはどっちに――」
「右デス!」
月影の言葉にビアンカが即答した。
「道がわかるのかい?」
「スマホデ調ベテイルノデ!」
「最先端だな」
その後も幾度となく分かれ道が続いたが、その都度ビアンカの指示で歩を進める。
「ソウイエバ一ツ気ニナッテイタノデスガ、ワタシモ『ギアスタル』ヲ手ニ入レレバソノ力ヲ使ウコトガデキルノデショウカ?」
「可能性は限りなく低いだろうな。『ギア』の力はごく僅かの人間にしか使いこなせない。俺が知っている人間でこの力が使えるのは、他に一人しか知らないな」
「兄貴、その人って……」
土壱が月影に尋ねる。
「ああ、俺の師匠だよ。俺のこのネックレスも、もしかしたら師匠がここで採掘して作った物なのかもしれないな」
次回へ続く!




