転校生
第3話 転校生
日曜日は家でゴロゴロしてた。漫画を読み小説を書き惰眠を貪った。
あ、しっかり宿題もした。
そして月曜日学校に行くと教室が少しいつもよりも賑やかだった。何故だろうと思い近くにいるやつに聞く。
「おい、なんか今日こんな騒ぐことあったっけ?」
「おう!なんか今日転校生が来るっぽいんだよ!可愛い子が来るといいなぁ〜。」
クラスメイトはこんなことを言っていた。これは亮にも伝えないようにしなければ。転校生が入ってきた時のリアクションを見るために。
「おはよ〜。あ、東雲君は今日はしっかり早く来たんだね〜。」
「ああ。昨日はしっかり寝たからな。早く起きた。」
そんな感じで喋っているとまた遅刻ギリギリに亮が教室に入ってきた。
「あっぶねー。セーフ?セーフ?セーフだよな?先生来てねぇし。よっしゃ!」
朝から少しうるさいやつだ。
「おい亮遅いぞ。今日もまた遅刻ギリギリとは全く何をやってるんだ。」
「いやー俺にとって大切なのはどれだけ寝れるからだから。遅刻ギリギリになるのは仕方ない。」
逆にこんなことを言われると言っているのが無駄なような気がしてくる。
「そうか。まあどうでもいいが席に座れ。先生来たし。」
先生が来た。朝のSHRをする。やはり最初に先生がこう言った。
「お前らー。今日は転校生が来てるから静かにしろー。んじゃー転校生入れー。」
そして扉が開き転校生が自己紹介を始めた。
「皆さん、初めまして。私の名前は漣竜也です。前まで海外の学校に行っていましたが父さんが転勤になりこちらに来ました。本日からよろしくお願いします。」
普通の挨拶だなーと思いつつ可愛い子じゃなかったなーと思ったがよく見てみるとこの前ゲームセンターで会ったやつだ。あいつ転校生だったんだなーと思いつつ朝のSHRを聞き流す。ちなみにこの時亮が転校生来たーー。とか言ってた。男なのになに喜んでんだろう?と思いこれも聞き流す。SHRが終わるとまぁ、恒例の転校生に質問だわな。俺は見てるだけだが。その後昼休みになり話しかけてみた。
「よう。お前昨日ゲームセンターにいただろ?」
「えっ?なんでって、あれ?お前昨日俺と戦ったやつ?」
「そうそう。思い出してくれたか。まさかお前がここに転校して来るとは思ってなかったがな。」
「ははっ。俺もだよ。んじゃ改めて。漣竜也だ。これからよろしく。」
「おう。俺は東雲夏樹だ。俺のことは絶対東雲と呼んでくれ。」
「わかった。んじゃ腹でも減ったし飯でも食いながら話さないか?」
「了解。おーい、亮。食堂いくぞー。」
「おーう。わかったー。」
3人で食堂に行き飯を買う。その後色々な話をした。海外はどうだとか何語話せるだとかを最初話していたのだがじわじわゲームセンターの時の話に移って行った。
「お前よくあんなキャラ使えんな〜。パワーがあるだけでスピード遅いのに。」
「いや、そういう東雲こそあんなムズキャラでコンボつなげるとかすごいわ。」
「おっ、漣もゲーセン行くのか。今度みんなでやろうぜっ!」
「いいね。あと俺のことは竜也でいいよ。」
「「おう。よろしく竜也」
まさかのハモり。俺と亮は笑った。
「まさかのナイスタイミング」
とかいいつつ漣……いや、竜也も笑ってる。
「んじゃ今日の放課後にでも早速行かね?」
亮がこんなことを言ってくる。正直俺もいいとおもったので、
「いいね。行くか。」
「わかった。行くか。俺の腕前を見せてやる。」
といい、竜也も乗ってくる。これで決まった。放課後にゲームセンターに行くことに。
その後放課後、
「よしよしっ!ここでっくらえっ必殺技ー!!」
子供みたいにうるさくプレイしているのが1名。もちろん亮だ。ちなみに亮はパワータイプを使っている。竜也とキャラは違うがステータスは似たり寄ったりだ。なのに竜也が完敗してる。亮のやつたまにここにやりに来てたな。
「よしっ!圧勝!!」
「うわっ。亮強すぎない?」
「ふふふっ。実はたまに来てプレイしていたのだ。」
亮の発言で本当に来ていたことがわかった。
「亮、次は俺と対戦だ。スピードタイプの力を見せてやるぜっ!」
何気に俺も熱くなっていたようだ。
遊びまくり8時になっていたので解散となった。家に帰り妹の作ってくれた夕食を食べ風呂に入りベットに寝っ転がる。
「いやー。転校生が来るとは!これは何か面白いことでも起きる前兆か?」
などと独り言を呟いてしまう。俺の読んだ漫画にも転校生が来て何かが変わるという奴がある。なんとなくそれと重ねてしまったのだ。俺は気分がいいまま眠りについた。