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全の勇者〜最弱候補の器用貧乏な勇者は成り上がる〜  作者: ニンジン


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不吉の予兆

 依頼を達成した俺と、リースはギルドへと向かう。


 ギルドに入るといつも以上に騒がしかった。何かあったのだろうか? 何かあったとしても、今の俺には多分だけどどうする事もできない。なので、シユさんの下へと向かい、依頼達成の報告を行う。


「依頼達成おめでとうございます。それでは依頼達成の報酬と素材の買い取り価格を合わせた銅貨20枚です」


「ありがとう。それと気になったことがあるんだけどどうしてこんなに騒がしいんだ? 」


「あ~…それですか。ホントはこれ内緒なんですけどね」


 とシユさんはそう言うと俺に耳を貸すように促す。


「どうやら、スタンピードの兆候が見られるみたいでその対応に追われているんですよ」


 と囁くような声で俺に伝えてくれた。


「そうなんですか? それは大変ですね」


「ヨミさんも他人事じゃないですよ。ヨミさんは勇者なんですからスタンピードが起きた際には強制的に戦闘への参加が義務付けられてますよ」


「え? それ本当ですか? 」


「本当ですよ。まだ確定した情報じゃないんであれですけど、本当の場合は勇者様は駆り出されますよ」


 それは、やばい。俺はまだレベル3で、スキルだってほとんど覚えてないし、ステータスに関してもまだ弱いと思う。それなのにスタンピードに駆り出されるなんて死にに行くようなものだ。


 てことは、早急にレベルを上げる必要があるな。そうと決まれば、レベル上げのためにいい依頼がないか見よう。いや待てよ、別にレベルを上げるなら依頼を受けなくてもいいのではないか? 素材を買い取ってもらえば依頼達成のお金はもらえないが金にはなる。そうと決まれば、早速行くしかない。

 そのことをリースにもちゃんと伝えないとな。


「なぁ、リース。さっきシユさんが言ってたとおりだとこのままじゃあ俺はスタンピードに駆り出されて、死んでしまう危険性がある。だから、レベルを上げようと思うんだが、今回はちょっと強いモンスターのところに行こうと思うんだ。そうなるとリースを守ってあげられるか分からないからシユさんと一緒に待っててくれないか? 」


「寂しいけど分かった…」


「ありがとう。この埋め合わせは今度ちゃんとするから」


 そうして俺は、リースをシユさんに預けてからレベル上げのために外へと向かった。




 ◇




 今回討伐しようと思っているのはスライムの次に狩るモンスターとして有名な気がするゴブリンだ。ただ、ゴブリンを狩るにあたって大切なことがある。それはゴブリンは基本群れで行動するということだ。


 群れで行動するということは、連携を取られて負ける可能性が出てくるというわけなのだ。そうと決まれば王都のウラス大森林を探索しよう。そこではぐれているゴブリンを何体か狩って帰ろう。


 探し続けること約30分。やっとはぐれているゴブリンを見つけることができた。


 はぐれているとは言っても3体いるわけなんだが、3体くらいならどうにかなるだろう。


 おっと、ゴブリンを狩る前に、ステータスにポイントを振らないとな…。


 ヨミ Lv3

 職業 全の勇者


 HP 30/30

 MP 16/16


 STR 19

 VIT 14 

 DEX 15

 AGI 14

 INT 14

 MND 14

 LUK 14

 振り分け可能ポイント0


 所持スキル:ステータス・改、剣術Lv1

 振り分け可能ポイント0


 見ることができる人:ヨミ、リース


 STRに全てを振り終えた俺は、ゴブリンの元へと静かに向かう。


 気づかれずにゴブリンの背後から一撃を叩き込む。まずは1体の討伐に成功した。後2体…。スライムとは違って、人型であるために少しばかり躊躇ってしまう。しかし、それでは俺が負けて、死んでしまう。それだけはだめだ。リースのためにも俺は勝たないといけない。


 そんなことを思いながら、ゴブリンに向かって一撃を放つ。ゴブリンは避けることもせずにスパッと綺麗に斬る事ができた。


 さて、後一体だ。後一体になったところで、ゴブリンは謎の奇声を上げた。


『キシャアアア』


 耳をつんざくようなその声に少しひるみはしたものの、声を上げたすきを狙い、一撃を叩き込む。そうすれば無事にゴブリンの討伐に成功した。


 俺はその場に座り込む。ゴブリンを3体倒すだけでも精神や身体がとてつもなく疲れた。スライムとはまた違った、斬り心地に少し戸惑った。


 肉を断つということがこんなに気持ち悪いものだなんて思いもしなかった。でも、まだこれを続ける必要があると思うと気が遠くなる。


 しかし、弱音ばかりを吐いては居られない。俺は強くなって、スタンピードを生き残らないといけないのだから。


 そんなことを思っていた時だった。


 足音が何個もこちらに向かってくるのがわかった。それに気がついた俺はその場に隠れる。

 近づいてきたのは5体ものゴブリンだった。


 さっきのゴブリンの奇声は仲間を呼ぶためのものだったのか。


 しかし、5体というのはチャンスである。


 先ほどと同じように、1体の後ろに回り背後から一撃を叩き込む。


 残り4体は俺に向かって攻撃を仕掛けてくる。向かってくるが、剣術スキルのおかげもあってか簡単に避けることができた。避けた瞬間に1体を斬る。また、ゴブリンたちは学ばずに俺の方を襲ってきたので、避けて斬る。それを続けること4回。仲間呼びの奇声を上げさせることなくゴブリンの討伐に成功した。


 またしても俺はその場に座り込む。さすがに疲れた。計8体のゴブリンを相手にしただけでこのザマだ。自分のことが嫌になる。しかし、討伐には成功した。


 戦利品であるゴブリンの落とした布を拾い。ギルドへと戻ることにした。


 ちなみにレベルは1上がっていた。





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