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リビング



『いつからだろうか?』


———そう、思えてしまう。



ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー



「は?、、え、、いや、、、だって、、、ねぇ、、、え、、、」


俺は今見ている光景が理解できなかった。直接両親と顔を合わせたことは半年ほど前だっただろうか、、、父と母はやけに痩せているように見えた。服の所々に縫われた後があり、もう服の寿命は尽きているといってもいいほどだった。

照明から太めのロープで吊るされていた両親の目には光がなく、しかし俺をくっきりと、、こちらを見張っているように感じた。頬は下がっていたが、それでもなお、、なぜか笑っているように見えてしまった。

ふと、辺りを見渡した。

辺りには質素なほど何もなかった。あるのは冷蔵庫とゴミ箱ぐらいだろうか、、子供の頃にはあったはずのテレビに、そのテレビが見えやすいように置かれていた大きな机、リビングに入って左に位置するキッチンには少し小さいと母がぼやいていた炊飯器と料理中に母がよく座っていた椅子、両親が結婚記念日にもらったらしい時計、何から何までなくなっていた。

俺はいつの間にかリビングを歩いていた。


「・・・」


よく分からない。俺はこのリビングが、子供の頃から住んできた自分の家のリビングだとは思えなかったのだ。


「ごはん、、、」


ゴミ箱の中には今日の朝食となったのであろう味噌汁やらお米やらが混ざっていた。


すごく嫌な匂いがした。


食べ物が腐ったようなにおいと妙に背筋が延ばされるような一瞬だけ清潔感が漂う匂い。

”これほど気持ちが悪くなることは生まれて初めてかもしれない”そう思った。


ゴン!!!


鈍い音が辺りに響いた。姉だった。

久しぶりに見た姉は長い茶髪をポニーテールで結び、”シャキッ”という音が聞こえてくるのではないかと思えるようなきれいで引き締まった黒のスーツを全身にまとっていた。

しかし、目にはなみだを浮かべていて、こちらに鬼のような目線を突き付ける。

突如として全身の力が抜けたのか、、姉はドアに寄りかかり、ずるずると倒れていった。

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