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学級転移

日本某所


どこにでもある公立高校の4時間目の授業が始まり10分が経とうとしていた


国語の教科書を読み上げる重低音イケボ教師の声を右から左へ朦朧とした意識で聞き流す窓際の生徒がいた


彼は小鷹幸明


平凡、平均から一段階下にいると言っても過言ではない


それは顔も体型も学力も運動神経も…


朦朧とする意識の中、彼は心の中で言い訳をする


3時間目の体育のマラソンが悪い、国語教師の眠気を誘う声が悪い…


閉じゆく瞳で窓の外、強い日差しに視力を奪われつつ意識が飛ぶ直前、それは起こった




ガラッ!


勢いよく開かれる扉の音


『やっと見つけました…私の勇者様』


その透き通る声が気になり眠たい目を無理やり開けようとした瞬間、教室全体が真っ白な光に包まれた









「うぇ…」


幸明は吐きそうな仕草をする


4時間目の授業時間だったことも幸いして吐き出すものは胃には残ってなかったみたいだ


「おい、小鷹君、大丈夫かい?」


教師の重低音イケボが問いかける


「車酔いの気分です…」


天井がまだ回ってる


あの光の直後エレベーターやジェットコースターの時の重力を浴びながら車を急に左右に蛇行するように体を振られる衝撃を加えて、某クイズ番組のトルネードスピンをされたかのように…平衡感覚を全力で壊しにくるダメージがあった


そして、幸明は石畳の上で大の字になり倒れていたのだった





「ふむ…大召喚の儀は無事に終えたようだな」


王冠を頭に載せた男性が言う


周囲にいたものは大きく頷く



「さて、異界より召喚されし者たちよ、私はこのゲータニク王国の王、ゲータニク4世である」


「お前ら、頭が高いぞ!


陛下の御前だ、礼儀を…」


「良い、この者らも状況が理解できぬのだろう


そなたらは異界よりこのゲータニク王国をより発展させるために召喚された選ばれしものだ


4,000人の国民を犠牲にして40人を召喚する大きな儀式だ


その分、召喚されたそなたらにはより強き力が宿る



今からこの者たちがそなたらを『鑑定』し、与えられた力を読み解く


1人ずつ前にでよ!」



王の言葉が終わると周囲にいた兵士が1人ずつ鑑定する人物の元へと連れて行く




「おお!この者は勇者の力が!


なんと、この者は大賢者の…


剣聖の…


聖女の…」


ざわめき、歓喜の声、たまに落胆の声が上がる中、1人の兵士が王に耳打ちした



「何と⁉︎


この場に41人いるだと?」


王が驚く


「小鷹君、君以外の鑑定は終わったんだが立てるかい?」


イケボ教師が言う


「はい、ある程度は回復したので」


そう言いながら幸明は鑑定人の前に行く



「むむ…この者の能力は…


スライムマスター?


聞いたことないのぉ…」


鑑定人が険しい顔をする



が、王やその側にいる側近らしき人たちは「あ…」と声を漏らした



きっと彼らには41人目の謎とスライムマスターの能力に心当たりがあったのだろう




そして、幸明のぷにぷにスライム物語が今、始まる…


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