第95話 トールハンマーの最後
トールハンマーは、カルフォルニアのドックに戻る。それからシャドウズに動きはない。潜入していた調査員はドックを脱出する。
俺は世界に発信する。
「シャドウズのトールハンマーが宇宙に出ることを阻止しました。我々は戦闘艦が宇宙に出ることを認めません。」
「これから5時間後、トールハンマーを破壊します。関係者の避難を期待します。」
「また、ヴェルフ・オーマンとの会見を希望します。」
返答は期待していない。
シャドウズは、トールハンマーを放棄しなかった。トールハンマーはは海に出て周りを50機ほどのガントとマグニが守る。彼らは戦闘の被害を地上から遠ざけるつもりだ。
艦隊は宇宙から狙いを付けている。ジェームス提督はベネディット級の1隻にSPA砲の発射用意を指示する。
船は時間に合わせてSPA砲の発射用意を勧める。バレルロックが外され、バレル内の電子が加圧されていく。
5時間後、トールハンマーに宇宙からSPA砲が降り注ぐ、エネルギーの激流の中でトールハンマーは蒸発する。
残ったガントとマグニに大気圏突入したウルクとクリスが襲い掛かる。ガントとマグニは落下中のフレームシリーズをライフルで狙撃する。
しかし、ウルクとクリスは巧みにかわしたり、盾に角度をつけて防ぐ。フレームシリーズは無傷で降下する。彼らはライフルの射程に入ると狙撃を始める。
遥か上空からの狙撃にガントとマグニは数を減らす。艦隊のフレームシリーズは大気圏降下中の戦闘を訓練しているため連携が取れている。
残ったガントとマグニは反撃を続けるが、フレームシリーズのビームバルカン砲の雨にさらされる。接敵した時には、ガントとマグニには戦闘能力が残っておらず降伏勧告がされる。
艦隊も海上へ降下しシャドウズのパイロット5名が捕虜になる。パイロットの生き残りは彼らしかいなかった。