第92話 トール計画
シャドウズの宇宙戦闘艦の建造を計画について情報が入ってくる。宇宙戦闘艦の名前はトールハンマーと呼ばれ、全長は300メートルで150メートルのバレルを持つSPA砲を装備する予定で既に建造が始まっていることが分かる。
また、新型のガントはマグニと呼ばれ試作機が完成間近である。マグニは、生体部品による制御を減らして、多くのパイロットを確保することを可能としているようである。
シャドウズでは、宇宙戦闘艦トールハンマーとマグニの計画を合わせてトール計画と呼んでいる。
フレイムランドでは幹部会で対応を協議することになる。
フェンリルを用いて計画そのものを破壊する案が出される。しかし、フェンリルを用いてもフレイムランドの関与は否定できないであろう。
強行案が出される中で、アーリィが封じ込め案を出す。トールハンマーを地球から外に出させないようにして、もし相手が発砲すれば基地ごと排除するというものである。
それにアピルが賛同する、理由はフレイムランドが他国の宇宙戦闘艦が宇宙空間に出ることを認めていないためである。
アピルの発言でアーリィの案が支持される。俺もその案を了承するとともにトール計画の監視の強化と封じ込めの想定演習の実行を指示する。
フレイムランドの艦隊は、古い戦闘艦から新造艦に入れ替えが行われている、偵察艦級のものはスクルド級に大型の戦闘艦はベネディット級に統一される。
部品調達の手間を省いて作業を早く進めるためである。部品が共通化していることは船の修理にも有利である。
艦隊は全長200メートルの戦闘艦で統一されることになるが入れ替えは数年かかる予定だ。
異世界の星ランド2で、地球に近い場所での戦闘訓練と大気圏突入と突入中の戦闘訓練を実施しているジェームス提督の艦隊が、トール計画の封じ込めをすることに決まる。
ランド2での訓練が終われば地球の近くで封じ込めの演習をする予定だ。。
一方、シャドウズのトール計画は順調らしく半年でトールハンマーが完成する予定と情報が入って来る。また、マグニは既に試作機が完成し、ガントに劣らない性能を発揮している。
ヴェルフ・オーマンが、うまく計画を進めているのだろう。俺は一度、ヴェルフ・オーマンに会う必要があると考えている。
しかし、強力な軍隊のトップが会うのは、各国に危機感を抱かせかねないだろう。