第79話 ベネディットの戦闘
ベネディットは、ホワイトアースに何かあれば駆けつけられるように少し離れた位置にいる。エルマー・ベルツ艦長は、二交代制にして、2機ずつクリスを索敵に出している。
索敵にでているクリスのパイロットが初めに違和感を感じる。
「バシュ3から管制、前方に違和感を感じる。何か感知しているか。」「いや、異常はない、前方の索敵を願う。」「バシュ3、了解。」
この交信の後、5人のパイロットが休憩時間にもかかわらず、クリスに乗り込む。そして、口々に言う、「敵が来た」と管制官はバシュ3の報告もあり、エルマー艦長に指示を仰ぐ。
エルマー艦長は、パイロットの感を優先し、第一次戦闘態勢にするとともに発進準備のできたクリスから発進させる。
先行しているバシュ3、バシュ4が所属不明の機動兵器と接敵する。レーダーには捕らえられていない。敵は3機で人型から足を省いたような形をしている。
敵機は、後から出撃したクリスと挟撃される形になる。7機のクリスを相手に敵機は押される。バシュ3が、仲間と連携を崩した1機をライフルで撃ち爆発させる。
残りの2機は撃ってくるが、クリスは巧みにかわす。バシュ3、バシュ4が1機を挟み撃ちにする。敵機は何とか逃れるがそこをバシュ5が盾に内蔵したビームバルカン砲で撃つ。
敵機はズタズタに引き裂かれて爆発する。残りの1機は逃げ始めるがバシュ2がライフルで狙撃して仕留める。
エルマー艦長は、クリスが敵機を全滅させるとベネディットを前進させ、指示する。
「敵はレーダーに捕らえられないぞ、目視で確認怠るな。」
クリスは引き続きベネデットの進行方向を広範囲に索敵する。艦に残っていたクリス5機も出撃してベネデットの守りにつく。
先行するクリスのうちバシュ4が敵艦を発見する。敵艦は艦砲を上と下に取り付けた形をしている。艦載機を発進させる気配はない。
クリスに向けて艦砲を撃ってくるが、直撃を受けるものはいない。艦の守りについていたクリスも先行する7機に合流する。
12機のクリスは、盾に装備されているビームバルカン砲で敵艦を撃つ。数十秒の攻撃で敵艦は沈黙する。
この時、ホワイトアースから敵と交戦したとベネデットに連絡がある。敵艦から救命艇が発進する。そして敵艦は爆散する。
エルマー艦長はクリスに指示する。
「脱出した船を確保せよ。」「了解、管制からバシュ1、脱出した船を確保せよ。」「了解。」
クリスは、救命艇を取り囲みベネディットに誘導する。