第69話 上位神族
フレイムランドが消えた東京では異変が起きる。神族たちが強力な神族の元で組織的な動きをして、街にいる魔族を一掃する。
中位クラスの魔族が挑んだが、その強力な神族を前に勝ち目はない、その神族は上位の者である。
その神族は、いくつかの放送局を占拠して、要求を繰り返す。
「私はシバ神である、魔石を渡せ、半月待ってやろう、渡さなければ街を灰燼に帰そう。」
街では、フェネクスによって多数の死傷者が出たばかりである。東京を離れようとする人でパニックが起きる。
政府は対応を迫られるが打つ手がない。東京の拠点経由で総理大臣から会談の依頼が来る。
俺たちは、東京での戦闘経験のあるカイル・ウィーク騎士を会談の使者に送るとともに自称シバ神について情報を収集する。
フレイムランドには、上位の神族や魔族と戦闘経験のある者はいない。議論は戦うか、戦わないのかで意見が分かれる。
しかし、俺は戦うことに決めている。戦いを続ければいずれ戦わなければならないのだ。問題はいかに倒すかだ。
俺は、皆に宣言する。
「神を自称する神族を倒すぞ。」「どうやって倒すのですか。」「勝てるのですか。」
疑問の声が上がる。
「王の俺が決めたから戦うのだ!」
俺が声を上げるとドニィーシャ、サイーシヤ、アピル、アーリィが傍に来る。もう疑問の声をあげる者はいない。
カイルからフレイムランドはシバと戦うと総理大臣に伝えられる。日本政府は戦闘による被害の大きさを気にしている。結果は誰も予測できない。
総理大臣はカイルに言う。
「戦闘が起こったら東京はどうなる。」「上位の神族と戦ったことはありませんのでわかりません。」
「勝てるんだろうな。」「我が王は無意味な戦いはしません。それより東京の住民を避難させてください。」
「もうしている。すでに大きな被害を被っているんだぞ。」「私たちが負ければ東京は灰燼に帰します。」
「魔石とは何なんだ。」「分かりません。」
「判ればくれてやるのに・・・」
総理大臣はシバの要求を理不尽に感じている。
俺は、フレイムシリーズによる飽和攻撃でシバの力をそぎ、俺のスノウビューティーかドニィーシャのウルクで足止めをしてスクルドとスコーネのSPA砲により消し去ることを提案する。
サイーシヤは、フレイムランド以外の戦闘集団に応援を頼むことを提案する。
俺はフレイムランド以外の戦闘集団を知らない。戦闘に加わるなら連携が必要である。俺はサイーシャに聞く。
「彼らとは連携は取れる。」「おそらくこちらの指示には従わないわ、ただ、強力な騎士がいるわ。」
強くても組織的に動けないのは致命的だ。俺はサイーシヤに彼らへ状況を伝えておくことを依頼する。連携を取らない方が彼らはうまく立ち回るかもしれない。
そして、代案も出ないため、俺の案が採用される。
ジェームス提督の艦隊がいるためフレイムシリーズは60機ほどになる。また、テスト航海に出ているスコーネを至急呼び戻すことになる。