第60話 図書室
メイソンたちは、図書室に近づいて行く。すると室温が急激に下がってくる。彼は、サイーシヤ様の魔術だなと気づく、レポーターはメイソンに言う。
「何か、寒くありませんか。」
メイソンは無視する。すると血染めの金髪の女性が幽鬼のように立っている。彼女までの通路には多数の死体が転がり血のぬかるみができている。
「ここ進むんですか、無理ですよ。」
レポーターが泣き言を言う。彼はサイーシヤが怖いのだろう。メイソンは彼に言う。
「彼女は味方です、行きますよ。」
メイソンはサイーシヤのところまで来ると彼女に聞く。
「サイーシヤ様、ご無事ですか。」
サイーシヤは目だけをメイソンに向けて言う。
「メイソンか、マサソイトはどうだった。」「戦いの中で亡くなられました。」「そうか。」
彼女は、そういうとそのまま立っている。メイソンが図書室に入ると他の人々と一緒にいるアピルが彼に言う。
「メイソンか、貴様がふらついているということは戦闘は終わったか。」「いえ、アピル様、私は遊んでいるわけではありません、この者たちを保護しているのです。」
レポーターがさっそく言う。
「お嬢ちゃん、怖くないかい。」「小僧、誰にものを言っている、言葉を選べ。」
アピルがレポーターに怒る。メイソンが説明する。
「この者たちは外の人間です、アピル様。」
レポーターにも説明する。
「アピル様は、大人です、それにこの国の重要人物ですのでそのように対応してください。」
メイソンはアピルとレポータの板挟みになる。
アピルがレポーターの相手をする。
「我は、アピル・ラッサル、司書をしている。貴様はマスコミのレポーターじゃな。」「はい、アピル様、この国はどんな国なんですか。」
「この国をフレイムランドと言う、今は魔族と戦闘中じゃ、魔族といっても悪魔ではないぞ、そう名乗る異世界人じゃ。」「では、異世界人と戦っているのですか。」
「その通り、神族を名乗る異世界人とも戦っている。」「そうなんですか。」
メイソンはアピルに任せてウルクに戻り戦闘を継続ことにする。
「テンプル4から管制、任務完了した。状況を願う。」「進行してきた魔族の撃退が成功しつつあります。戦闘の継続を願います。」「了解。」
メイソンのウルクは再び飛び立つ。