第52話 魔界の町の夜明け
俺とサイーシヤは宿に戻る、戻ると言っても忍び込むに近い。アピルは起きて待っていた。
俺たちは朝まで眠ることにする、部屋にベットは2つしかなく、俺はソファで寝ようとしたが、ベットに強制的に連れ込まれ、3人が同じベットで眠る。
俺は寝過ごし昼まで寝ていた、アピルは
「美女と美少女に挟まれて熟睡するとは、いい身分じゃ。」
と皮肉る、誰か美少女だ、5000歳の美少女など存在しない、かわいいのは認めてもいいと思う。
3人で話し合い、敵の掃討は終了したと判断する。今夜、魔石を奪取することにする。
そのあとナベルスの話になる。魔族と神族は力の強さで上位、中位、下位の3段階に分けられ、今回、相手をした中でナベルスのみ中位の魔族だった。
フレイムランドで戦えるのは中位までで、もし上位の神族や魔族が出てくれば全滅する恐れがあるそうだ、というか存在は分かっているが相手にしたことはないそうだ。
ナベルスには前回、戦闘艦と5機のウルクで立ち向かい全滅しているそうだ。
アピルは言う
「そのナベルスを倒したのだから、ほむらは英雄王だな。」「アピル様、我が国に英雄は不要です、それに倒したのはサイーシャの働きが大きい。」
サイーシャは嬉しそうに俺に抱き着く、アピルはさらに言う。
「ドニィーシャが利用するだろう。」「でも、いまフェンリルだから公表できない。」
「それで押し切る気か。」「ドニィーシャは隠してことを進めるから分かりませんが。」
アピルとサイーシヤは同意する。
夕食を食べに町に出る、町は昨夜の戦闘の後であちらこちらで規制されている、朝になったらいたるところで死体が転がっていては仕方がない。
夕食を終え、いったん宿に戻ると再び宿から忍び出る、今度は3人である。