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第51話 魔族ナベルス

 俺たちが町の外に出ると、気配の1つが消え勝負はついたようだ。魔族が勝ち残ったのだ。その場所に行くと、牛のような角を生やした体格の良い男が立っている。

 気配が異質なことから、もちろん人間ではない。サイーシヤは顔色を変えて

 「ナベルス」

とつぶやく、さらに続ける

 「まずいわ、こいつには騎士や魔術師が何人も殺されている。」「逃げるか。」「無理ね。」

俺たちは戦うしかなかった。次の瞬間、ナベルスは俺の前に立ち右手に持つ大剣を振り下ろす。俺はマノーブルで剣筋をそらし、オルカルで魔力弾を腹に打ち込む。

 魔力弾の炸裂は、ナベルスを弾き飛ばすが無傷である。魔力弾はかなり威力があるはずだが、通用しない。

 サイーシヤは右手に魔力の剣を作り、アクセルを使い斬撃をする、ナベルスの胸から腹にかけ切り裂くが、傷はすぐに修復される。

 サイーシヤとナベルスも間で斬撃の応酬が繰り返される、俺は動きについていけない。

 しかしこの間に魔力をマノーブルに集中し魔力の刃を作る、密度の高い、硬い刃を・・・もっと・・・

 そして、サイーシヤが飛びのいた時、マノーブルを振り、魔力の刃を飛ばす。

 ナベルスは、大剣を魔力の刃に打ち付け、魔力の刃を破壊する。

 俺はオルカルで魔力弾を撃ち続ける、ナベルスに傷はつかないが足止めになる。

 そして、戦場には、俺の魔力が満ちる。オルカルで撃った魔力弾の魔力とマノーブルで作った魔力の刃の魔力は俺のコントロール下にある。

 俺はオルカルをホルダーに収納し、マノーブルを槍にする、槍の先には魔力が多重収束され輝きだす。しかし、ナベルスの動きは早く狙いをつけられない。

 サイーシャがナベルスとの剣戟の最中にトラップを仕掛ける。ナベルスがトラップにかかる。大きな魔法陣が現れ、数十本の鎖が絡みつく。今度のものは鎖が太い。

 「今よ」

サイーシャの合図で俺は槍から収束された魔力を撃つ。魔力は力の激流となってナベルスを消し飛ばし、背後の丘を削り取った。

 ナベルスの圧倒的な気配は消えている。サイーシヤは、狐の面をかぶったまま、笑っている、ちょっと不気味だ。

 俺はとりあえず生き残れたと安心する。サイーシヤは俺に言う。

 「SPA砲並みの威力があるかもね。」

俺はサイーシャに言う。

 「スクルドのSPA砲はもっと威力があったよ。」「あれは特別製よウルクが使うSPA砲の威力はこのくらいよ。」

 確かにファーストフレームで出力するなら威力は小さくなるだろう。俺は思いがけず、神族や魔族といった異世界人との戦いの切り札を手に入れた。


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