第338話 ムーラー宇宙に出る
ヴェルフ提督の艦隊と近衛艦隊は、地面の盛り上がりの動きのデータを軌道上の艦船に送る。軌道上からもSPA砲の砲撃が始まる。それでも本拠地の動きは止められない、数が多いのである。
俺がワルカで出撃したときには空中に本拠地が出てきている。俺はワルカの盾から魔力弾を射出して、その魔力をコントロールする。そして、ワルカに魔力を上掛けして纏の状態になる。
手近な本拠地から魔力を上乗せしたライフルのエネルギー弾で本拠地を消していく。
ドニィーシャとティグラトは、近衛騎士を率いてワルカのビームバルカン砲でムーラーを殲滅していく。
ライフルを使うたびに戦場には俺の魔力が充満してくる。俺は充満した魔力をすべてコントロール下のおいている。そして、魔力を収束させ本拠地が集まっているところへ撃つ。
収束された魔力は本拠地を消し飛ばす。それでも本拠地の動きは止められない。
ヴェルフ提督の艦隊と近衛艦隊は、徐々に高度を上げていく。
月からの応援は間に合いそうにない。
ヴェルフ提督の艦隊と近衛艦隊は、軌道上に上がってしまう。ムーラーの本拠地を抑えきれず、本拠地が宇宙空間に出ることを許してしまう。
本拠地からムーラーの群れが出てくる。フレームシリーズが群れに向かいムーラーを掃討していく。
しかし、すべての艦船に宇宙空間に出た本拠地を相手にする余裕はない。地球から上がってくる本拠地を迎え撃つだけで手いっぱいである。
俺は近衛騎士団と共に輸送船で宇宙空間に出る。俺のワルカは纏の状態を続けている。宇宙空間に出ると収束した魔力で収束砲を撃ち、宇宙空間に出た本拠地をたたいていく。
それでも、宇宙空間に上がる本拠地の数は増えていく。軌道上の空間はムーラーの群れに覆われ始める。
ムーラーはヘルヘイムに集中する。ヘルヘイムは可動式ビームバルカン砲で防御する。
フレームシリーズもムーラーに囲まれ始めている。フレームシリーズは連携して、ムーラーに囲まれないようにしている。
ドニィーシャが俺に撤退を進言する
「このままではいずれ全滅します。今のうちに撤退してください。」「軍を見捨てるつもりか。」
「ここで陛下を失うわけにはいきません。」「俺が撤退すると軍が崩れる。応援が到着するまで持たせるぞ。」
「分かりました。」
ドニィーシャはそれ以上言わない。